1997/12/4
<今年最後の合宿での事(柴田作品CD、音源決定!)>

(今回の担当:SOP.倉橋史子)

12月に入りました!寒くなりましたねえ!やっと冬めいてまいりました!
この時期、合唱をされている方(特に、大学生の合唱団の方達、そうそう、第9を歌われる方も!)は本番を控え、ラストスパートで、毎日「練習、練習!!」の日々を送られている方が、多いのではないでしょうか?
今が“正念場”の方、くれぐれも、風邪には、気を付けて下さいね。ノドを大切にしながら、練習、頑張って下さい。

私達も、今月は大きなステージが二つもあるので、日々、何となく気ぜわしく、大変です!
そんな中、先日、能勢のルーテル研修センターで、今年最後の合宿をしました。
練習曲は、この7日に迫っているベートーヴェンのシンフォニー第9番と、21日の 古楽器によるクリスマス・コンサートのプログラム(ヘンデルのデキシト・ドミヌス 、シャルパンティエの真夜中のミサ曲、etc・・)。
それと、今回の合宿での、もう一つの大切な作業は、11月18日に東京のカザルス・ホールで演奏した「無限曠野」の録音チェックでした。
この時にどうしても、柴田作品の三作目のCDの「GO」を出さなければならない、という決断の時だったので、この時の事は、今、思い出しても、胃が痛くなりそうです。
録音はもう終わっているのですから、「ドキドキしてもしょうがない」と頭では解っているのですが、ダメなんですよね、これが。
東京公演での「無限曠野」は、私達のとって、三度目の挑戦でした。
(今回は「九月のものより、いい出来のものを求めて」の再挑戦だったのです)
ちょっとオーバーに聞こえるかもしれませんが、私達は、これに“賭けて”いたのです。
合宿所に、大きなスピーカーを運び入れて、全員で聴きました。
ホント“運命の一瞬”という感じでした。「これで、もしダメだったら、どうしよう・・」
時間の流れが、ひどくゆっくりに思えました。

結果は・・・。
決定するのが、大変難しい“事態”になりました。 
同じ曲であるのに、前回、九月に京都のアルティで録音した方と(比較して聴いてしまう為)それぞれの良さが違うので、皆「う〜〜〜ん・・」と、唸ってしまったのでした。
賭けて臨んだカザルス・ホールの出来と、アルティでの演奏の方と、支持する人が、二つに分かれてしまったのです。(人によって、聴く所の違いからでしょう)
「CDとして、ずっと聴いてもらえるのは、どちらの方か・・?」
遅くまで、皆で考え続け、意見を出し合いました。(私の意見が「爆弾的」だったかもしれないのですが・・。もしかしたら「ダイナマイト」だったかもしれません・・・。)

そして、結局、私達が出したベストの答えは、一番、私達らしかったかもしれません。
私達は、演奏は何よりライブが一番!だと思っています。
だからこそ、いつもCD録音は、「本番」の演奏を使ってCD化して来ました。
今回は、どうしても、どちらも捨て難い演奏(ライブ)だったのです。
だから、悩みに悩んだ結果、京都と東京での演奏、両方をCD 化する方向で、「両方残そう!」という事で、皆が納得したのです!

どちらが、どんな風に良くて、どちらが、どんな風に違うか・・は、ホントは、ここで言いたいのですが、聴いて頂いた方の感想をお待ちしたい、というのが、今の気持ちです。
とにかく、ちょっと変わった形で(今から、その方法をCD委員会のスタッフが、知恵を絞ってくれるのですが・・大変でしょうねえ・・)『柴田南雄・その響き<3>』は、めでたく、完成する運びとなりました!(録音にご協力下さった、京都と東京のお客様、本当にどうもありがとうございました!心からお礼申し上げます!)
このCDに「自然について」が収録されている事も、きっと目玉商品となるだろうなあ、と思っています。

なんかCDの事に力が入ってしまいました。すみません。報告を続けます。

合宿の二日目は、当間先生を中心に、21日のクリスマス・コンサートのお楽しみ(?)キャロル集の選曲(候補曲)大会をしました。合唱団のみんなで歌える(歌いたい)、そしてお客さんも楽しめるクリスマス・キャロルを出し合うのです!
「さあ、ゆうたもん勝ちや!どんどんゆうてえ!」と先生が言われると、まあ、出るわ、出るわ!「きよしこの夜」や「もろびとこぞりて」や「ホワイト・クリスマス」・・・・この当たりは、まともですが、「歌いたい曲はこの際、何でも言ってみたろ!」とばかりに、いきなり難曲(?)を口走る人がいたりして「それ、ちょっと主旨が解ってないのんとちゃう?」と、ヒンシュクを買い、大笑いの巻となっておりました。
でも、私はこういう時間が、とても好きです。
皆、とってもいい顔をしてますものね。

それから、この合宿で、私達にとって、初めての事に遭遇しました。
たまたま、合宿日が一緒になった大学の合唱団と交流を持てた事です。
大阪大学混声合唱団フロイント・コールの皆さんです。彼らも定期演奏会が近く、練習に来られていたのでした。 帰りがけ、私達の練習場で、レパートリーを披露して下さいました。
皆さん、ちょっと緊張しながらも、一生懸命演奏して下さって、「やっぱり歌っていいなあ!」と皆さんの顔を見ながら、嬉しく、フレッシュな気分でした。素直で、明るい発声で、好印象を持ちました。 (12月14日、アクア文化ホールで定期演奏会だそうです。いい演奏を目指して、頑張って下さいね!)

久々の更新で、熱が入ってしまい、長くなってしまいました。

今日は、ベートーヴェンの最終のオーケストラ合わせの日です。

当間修一とアンサンブル・シュッツのベートーヴェン!
人間ベートーヴェンの“熱さ”を、間近に感じて、
練習の時から私は毎回、ちょっと興奮気味です。

12月7日の予定、もしまだ未定の方がいらっしゃれば、どうぞ、空けて頂きたいのです!
特に、とにかくベートーヴェンが大好きな方、絶対、お薦めですよ!


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