1998/3/24
<私達の歴史がここにある!
シュッツの「十字架上の七つの言葉」!>

(今回の担当:SOP.倉橋史子)

モーツァルトのミサ・ハ短調への御来場、ありがとうございました!
モーツァルトの音楽を堪能して頂けましたでしょうか?
(私も大役を終えて、ホッとしているところです。)
原稿を担当している特権(ワガママ?)で書きたい事がひとつだけあるのですが・ ・。
許して頂けますか?
ご本人は、恥ずかしがるかもしれませんが、書いてしまいましょう!
それは、今回、私と一緒にソプラノ・ソロを務めた山川美弥子さんについてです。
彼女は、当間先生に、その“美声”を見いだされ、研鑽をつんで、今までもソリストとして活躍してきていますが、今回は、特によかったと思うのです!光っていたなあ!と思います。

ここで言いたい事は、実は、彼女はこのシュッツ合唱団で、“初めて”音楽(声楽)を勉強した人なんですね!
その人が、今回の「ミサ・ハ短調」の“あの”難易度の高い曲を、立派に歌いきったという事です!
彼女のファンも、もうかなり、いらっしゃると思うのですが、
付け加えますと、彼女は、初めてこの団から育った“生粋(きっすい)の”ソリストなんですね。「純粋培養」の人なのです。(明日もソロをしますので、御注目を!)
彼女の頑張りは、当然の事ながら、 やはり秘密兵器は、日々行われている、合唱教室の個人レッスン!の成果でしょう(当間先生の実践されているレッスンです。合唱講座やマイヌンクをご参照下さい)
一緒にステージに立って、アンサンブルをした瞬間にビンビンと感じるものがあって、とても嬉しかったので、つい書いてしました。すいません。
歌手にとって、こういう「アンサンブルの醍醐味」を堪能できる、というのもモーツァルトからの贈り物ですね!
演奏について、また、ocmMLなどで、御感想を頂ければ幸いです!

さて、明日3月25日も私達は本番です!
毎年、この時期この曲を演奏できる(アンサンブルの挿入曲を聴ける!)事は、
言葉では、言い表せない、至福です。
初めて告白しますが、数あるシュッツの素晴らしい作品の中で、
私は、此の曲が「何を持っても一番“白眉の曲”だ」と、こっそりと思っています。
(もうこれで、こっそりじゃなくなってまった・・)
初めて演奏した時、心が本当に震えました。
私が21歳の時でした。
(CD(LP)では、聴いた瞬間、釘付けになってしまったのは、マウエスベルガー指揮 の演奏でした。古くて、もう市販されていないかもしれませんが。)

私達の演奏活動の歴史が詰まっている、シュッツの珠玉の名曲。
「十字架上の七つの言葉」。
我が団のソリスト育成(?)の登竜門(デビュー)とも、なっている曲です。
この曲を通して、私は、「音楽とは、人間とは、そして歌われている宗教とは、
歴史とは何か」を考えさせられるのです。
そして、演奏する都度、そこに新しい発見があります。

宗教の事を語るのは、難しいです。
でも、いつもこの時期、
私達は強くその意味に引きつけられる、そんな毎年の三月です。

お聴きになられた事のない方は、ぜひ一度、聴いていただきたい名曲です。
そして、毎年聴いていただいている方には、今年のアプローチをお楽しみ頂きたく思 います。

私達の歴史がここにある!なんて、大げさな題名を記してしまいましたが、
私達にとって、“ちょっと”特別の曲を明日、演奏します。

多数の御来場を、お待ちしております。


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