1999/6/14
<プーランク「グローリア」・「スターバト・マーテル」合宿報告>

(今回の担当:TEN.安達 崇)

今回の合宿では6月27日(日)の現代音楽シリーズで演奏する プーランクの「Gloria」「Stabat Mater」「Messe en Sol Majeur」を練習しました。
宴会用の食べ物や飲み物を調達してから合宿に向かったので練習に遅れてしまい、 練習場ではすでに男声、女声に分かれて練習が始まっていました。
男声が練習している会場で見慣れぬヒゲ面の方がいました。
「新入団員か?」「どこかで聞いた声?」
それはハイドンの「四季」以来東京に行ってしまった飯沼代表の変わり果てた?姿でした。
プーランクといえばフランス、フランスといえば飯沼代表。
フランス語の曲をするときにはフランス語に堪能な飯沼代表にいつもお世話になっています。
(今回のプーランクはすべてラテン語なのですが)

一日目は「Gloria」「Stabat Mater」の前半の曲を練習しました。
表情記号の変更が多くあり、
「ここはフォルテなのに小さい」
と当間先生の指摘があり楽譜を見ると確かに“ p ”の記号があります。
スコアはフォルテ。
ピアノからフォルテ、フォルテからピアノの変更なんて当たり前のようにあります。
音自体の変更もありました。
変更があるたびに曲の印象が変わって行きます。
それだけ微妙で繊細な音楽なのを感じました。

当間先生が「何か聞いておくことはりませんか?」と聞かれると
「moitieどうしましょう?」「moitieあるんですが?」とベースから長井氏の声。
少ないベース、moitieの個所は重要です。
(moitieとはフランス語で「半分」という意味です。)

当間先生はmoitieは単に音量の問題だけではなく“音の色を変える”ためにあると説明されました。
聴きに来られる方は、是非“変化する音の色”を楽しんでください。
「Gloria」にはmoitieがたくさん出てきます。

「Gloria」の練習中は「moitieどうしましょう?」と、長井氏の声が頻繁に聞こえたのは言うまでもありません。
(しばらく、男声の中でブームになりそうです?)

一日目の夜に当間先生といっしょにたくさんの方が蛍を見に行っていました。
それからいつものように宴会が始まり、一部は朝の5時頃まで続いていたようです。
(翌朝にソプラノの田坂嬢指導のエアロビクスが待っているとも知らずに…)

二日目は「Gloria」「Stabat Mater」の後半と室内合唱団の「ミサ曲ト長調」を練習し、その後、恒例の“アンサンブル大会”が開かれました。
各パート一人づつ皆の前に出て「Stabat Mater」の1曲目から順にアンサンブルを披露しました。
14組が歌ったのですが、疲れと緊張で多少の事故はありましたが、
新人の方が非常にがんばっていたのが印象的でした。

「Gloria」も「Stabat Mater」もかなり手強い曲です。
でも、練習するたびに引き込まれていってしまいます。
その和音の響きを感じてため息が出てしまうこともあります。

「Gloria」「Stabat Mater」ともに今回の合宿でかなりまとまってきました。
もうすぐオーケストラとの合わせがあります。
オーケストラと合わさるとどんな響きになるのか今からとても楽しみです。


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