2000/3/15
<初めての地方公演〜倉敷音楽祭出演の巻〜>

(今回の担当:SOP.小野容子)

大阪コレギウム・ムジクム創立25周年の今年、関西を中心に東京そしてヨーロッパ で数々の演奏を行ってきた我々ですが、初めての地方都市での演奏会に臨むことにな りました。初めての街、初めてのお客様。一体どんな演奏会になるのか、今からドキ ドキワクワク!!合唱団員皆、期待を胸に練習に励む毎日です。
さて。倉敷と言えば、大阪から新幹線で1時間30分ほどの距離!!
ちょうど春の暖かい時期にはいる頃、観光と演奏会を兼ねて倉敷まで足を延ばされる のはいかがでしょうか?

と言うわけで、今日は倉敷について紹介したいと思います。
この機会に是非「倉敷へおいでんせ〜」です。
ご案内は生まれも育ちも生粋の倉敷人、小野容子でお送り致します。(注:「おいでんせ〜」は「いらっしゃい」の岡山弁)

倉敷で一番見て頂きたいのは何と言っても「大原美術館」です。最近は改装されて 本館と別館もつながり、ゆったりと見ることができます。モネの「睡蓮」、シャガール、ムンクのエッチングなど見応えたっぷりの作品がたくさんあります。
その中でも一番知られているのがエルグレコの「受胎告知」です。マリアの赤のドレスと天使の黄色のドレスの鮮やかさは今も健在です。現代作品も豊富でモナリザにヒゲのいたずらがきをしたおちゃめなものや一見「???」なものまで楽しませてくれます。

他にも東洋館というのがあって中国などの古い土器や陶磁器、棟方志功の版画など も見ることが出来ます。じっくりみようと思うと少なくとも2時間ぐらいはかかるの ではないでしょうか。(今年先生方と視察で寄った際、大原美術館にも行きましたが 1時間しかなくてゆっくりと見ることはできませんでした。)

大原美術館でゆったりと絵を鑑賞頂いた後はお抹茶と「むらすずめ」でご一服下さい。「むらすずめ」はどら焼の生地をうすくのばして焼いた皮であんこを包んだお茶菓子です。皮は焼いた面を裏側にして白くてぷつぷつと穴の空いた面を表にしています。見た目はちょっと変わっていますがお抹茶とはよく合います。

さて、一服頂いた後は白壁の建物の間を流れる倉敷川に沿って歩いて頂くと「アイ ビースクェア」が見えてきます。ここは倉敷紡績の工場跡地なのですが今は観光用に 作りなおされて一部はホテルにもなっています。赤い煉瓦と緑の蔦(アイビー)のコ ントラストがとても綺麗なところですが、3月には残念ながらまだ緑の蔦が出ていま せん。枯れた蔦がそのまま残っていますがそれもまた渋くて私は好きです。館内には 倉敷紡績時代の資料館やオルゴール館などが設置されていますので、ゆっくりとご観 覧下さい。

そして「アイビースクェア」をぬけると倉敷市民会館に辿り着きます。古い建物で 私が生まれる前からあったそうです。2000人収容できる大きなホールです。(ザ・シ ンフォニーホールよりも収容数が多いのです。)響きも良さそうで今から演奏がとっ ても楽しみです。

今回は「ルネサンス・バロックそして現代へ」と題してグレゴリア聖歌から三善晃「地球へのバラード」まで演奏致します。
その中でも今回の目玉はA.ペルト「ベルリン・ミサ」と柴田南雄「追分節考」でしょうか。

A.ペルト「ベルリン・ミサ」はちょうどペルトさんが改訂をしたばかりのところで 今回の演奏がたぶん、改訂版の世界初演になるのではないでしょうか?
実は我々も今日の練習で初めて改訂版スコアーを手にします。(レンタル譜がやっと 届きました!)アンサンブルも合唱団もドキドキしながら改訂版の到着を待っており ました。一体どのように改訂されているのでしょうか?とっても楽しみです。

また、柴田先生の「追分節考」では歌い手が客席の中を歩きながら歌います。
お客様の横を通り過ぎていく一人一人の歌声、そしてそれを包み込むホールいっぱいの響きをご体験頂ければ幸いです。うちわを使った独特の指揮?もどうぞご覧下さい。

** 当日の詳細は次の通りです。**

   日時:3月19日(日)開場/13:30 開演/14:00
   会場:倉敷市民会館
   料金:1500円(全席自由)

当日まであとわずかとなりました。
大阪で何回もお聴き頂いている皆様にも、今回初めてお越し頂く皆様にも
お会いできることを心より楽しみに思っております。どうぞ皆様でご来場下さい。
倉敷にて、お待ち致しております。(^^)

(*今回の日誌は、「シュッツの会便り3月号」からの転載です)


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