2000/10/20
<25周年記念演奏会「人間について」が終わりました>

(今回の担当:SOP.倉橋史子)

昨日10月19日、25周年記念演奏会「人間について」が終わりました。
御来場下さった皆様、本当にありがとうございました!
遠くから御来場下さった方もおられたと、聞いております。
感謝の気持ちで、いっぱいです。
また御感想などございましたら、どうかお聞かせ頂けたら幸いです!

総勢170名の出演でした。
こうやって数字にすると、「スゴく多い」と思ってしまうのですが、
出演する団は、皆、兄弟・姉妹である合唱団(女声合唱団コーロ羽衣・女声合唱団りんどう・和歌山バッハコール・京都モンテヴェルディ合唱団・大阪府立大学、大阪女子大学合同混声合唱団エヴァコール)、一人一人の顔がよく判っているので、 そんなに人が集まっているとは感じませんでした。
が・・昨日のリハーサル前に、何処からともなく、ホール前にある公園に“ほぼ全員集合”してしまったんです!
(ホールが開くまで、なんとはなしに各団が集合していました。
まるで遠足に行く前の様な雰囲気だったので、私は何だか面白くて笑ってしまっていました。) その時に初めて「こりゃすごい人数やなあ、やっぱり〜」と改めて思ってしまったのでした。

昨日は私達にとって、本当に久しぶりのザ・シンフォニーホールでの演奏会でした。
リハーサル時、足を踏み入れた瞬間、なつかしい感覚が蘇りました。
「そう、この響き!!」私の大好きな響きです。
どの様に鳴らしていったら良いのか、最初少し探ろうとしましたが(ヘンなクセですよね)
心配など全然無用でした。
このホールが初めてのメンバーも(そういう人が多かったですねえ!)、
「最初ビックリ、すぐにニッコリ」。 感動していた様子でした。

事前に二度、ホールを想定しての、全員による「立ち稽古練習」が行われていましたので、リハでのシアター・ピース部分は、思いの外スムーズに運びました。
ただホール内での移動が、大変で・・・(何といっても広いのです。連絡には携帯電話が大活躍でした。「で、今、あなたは何階にいるの?」てな具合です。)
一階から二階客席への行き来(道順)がまるで「迷路」の様で、人並み外れて「方向音痴」の私は本当にあせりました。(慣れない靴で迷って走り回った為、リハの終わりには足にはクツズレが・・・。情けないやらおかしいやら・・。)
「思いの外」スムーズに行ったといっても、やはり「立ち位置決め」には時間が必要で、最終的には時間ギリギリまでかかってリハは終わりました。

午後6時45分ぴったりの開演。
いつもなら、アンサンブルの演奏もリハで聴けるのですが、今回はその時間の余裕がなく(本当に残念でした・・)本番の時、舞台袖で「モニター越し」に熱演を聴きました。芥川也寸志さんの曲は生き生きと、そして美しく・・「モニター越し」に「ええ曲やなあ〜!(溜息)」を連発する合唱団メンバーでありました。
ホールで聴かれた皆さんは、如何だったでしょうか?

「人間について」第一部、「歌垣」から始まりました。
私はこの曲が大好きです!!「今度の合宿はどこでやるのですか?」と いつも尋ねられた柴田先生に「たぶんご存じないだろな・・」 (今から思うとホントに失礼でした)と思いながら「大阪の能勢という所です」というと、即座に「そこには歌垣山があるね!」と言われた先生の声を思い出します。
第二部は、「生の諸相」。
この部分は私達にとって、初めて挑戦する曲も多く、少し緊張しました。
「萬歳流し」に、ハマってしまった男声陣(人が変わった、とも言えるのでしょうか。新しいキャラクターが出没してしまいました・・)、「なにわ歳時記」にハマってしまった女声陣(シュッツ合唱団のギャル達の「おゆうぎ隊」)などは、新しい境地を知った人も多いでしょう。
琴の菊友仙さん、和太鼓の山内さんにも加わって頂いて、私達も和楽器の響きをステージにいながら堪能してしまいました!

途中、私は二階から歌うために、二階正面座席に行きましたが・・・
その瞬間、ドアを開けて本当に申し訳なく思ってしまいました。
二階正面の席では、シアター・ピースの部分がほとんど見えないのでした。
丁度「萬歳流し」の最中、一階の盛り上がりを感じながら、二階席正面のお客さんに「ごめんなさい」と言いたい気分で一杯になっていました。
しかし、時すでに遅しでした。
(ただ、私達が歌い終えて帰る時、笑って手を振って下さった二階席のお客さんもおられて、何だかとっても救われる気がしました。)
次回からは、近くまで行って多めに!歌いたく思いますので、これに気を悪くされずに、また来て頂けます様に、お詫びと共に、心からお願い致します。

第三部は「人間と死」。この曲のテーマの深さを人の声をひとつの「音源」として表現しなければならない難曲でした。
テクニックもしかり、音程の難しさ、各グループからのフレーズの受け渡しなど、各自ひとりひとりがバトンリレーの様に、音を紡いでいきます。「死」という言葉は、日本では「暗い」「重い」というイメージが強いと感じますが、それを深く掘り下げる事で、それを越えたものを表現できたら、と演奏に取り組みました。
今年の夏から、改めてこの作品に取り組みましたが、若いメンバーも、ちょっと若くなくなって来た(?)メンバーも、熟年のメンバーも、それぞれに、このテーマについて考える「時」を持てたのではないか、と振り返ります。
男声の声明が好評だったと聞いています。

次は11月8日、東京定期公演、カザルス・ホールでの「人間について」です。

また新たなる挑戦が始まりそうな気配です!(・・ひえ〜)
ご期待ください。(^^)


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