2001/5/16
<母の日の「神戸公演」その後>

(今回の担当:TEN.鳥海治房)

第一回目の神戸公演が終わりました。朝日ホールは始めて使うホールでしたが、
響きも良く、歌いやすいホールでした。
合唱団の出番は後半だけでした。前半はシンフォニア・コレギウム大阪の演奏でした が、その間も、合唱団は楽屋で練習していたため、残念ながら聴くことはできません でした。しかし、そんな直前までの練習の甲斐もあって、お客様に満足していただけ る演奏ができたと思っています。大阪では見慣れないお客様達が、客席から応援して くれたOCM合唱団の仲間以上に、熱い拍手をしてくださったことが、印象に残りまし た。今回は、満席にはほど遠い状態でしたが(まだ神戸では大阪ハインリッヒ・シュ ッツ室内合唱団の知名度も低いのでしょうか)、定期的に「神戸公演」をおこなって いけば、朝日ホールが満席になる日も遠くはないでしょう。そう思わせてくれる、神 戸のお客様達の拍手でした。

三月三十一日の「木下牧子作品展」から、わずか一ヶ月半での演奏会でした。合唱団 にとって既にレパートリーとなっている曲、これからレパートリーになるであろう曲 を含めたプログラムでしたが、”レパートリー”とは言っても、演奏の度に、歌い方 は違ってきます。演奏会本番だけでなく、練習の際にも、変化が感じられる機会がた くさんあります。演奏会というものは、本番だけでなくそこに至る練習も含めて、音 楽的に考えさせられること、技術的に新たにつかみかけた感覚などが、たくさんある ものです。そういう意味でも(お客様との関係からではなく、演奏家本人だけの面か ら見ても)、演奏会というものは、一回一回がとても貴重な存在ですね。

個人的な話ですが、この「演奏会を貴重と思う感覚」が、最近、ようやく強まってき ました。今まで、この貴重さを感じとれていなかったのかと思うと、ゾッとします。 今までも今までなりに、演奏会は貴重な機会と思ってきたのですが、今になると、従 来の見方は狭かったなあと思います。もちろん、現在の感覚も現在のものでしかなく 、何カ月後には、その狭さに愕然とすることでしょう。僕がシュッツ合唱団(OCM合 唱団)に入団してから、ようやく二年経ちましたが、一人前の合唱団員になるのは、 まだまだ先のようです(笑)。
これからも精進しますので、今後もよろしくお願いします。

・・・というような、ありきたりの演奏会報告はここまでにして。
今回は、ちょっと変わった打ち上げ(二次会)のお話です。
我が団の演奏会は夕方に行われることが多いのですが、今回は昼二時開演という演奏 会でした。そのため、打ち上げも六時半頃には終わってしまいました。
さて、せっかく神戸まで来たにしては、まだまだ早い時刻です。「南京街を通ってハ ーバーランドまで歩いて行って夜景を見よう!」ということになりました。
一次会のみで帰ってしまった人々や、飲み足りないからと言って別行動をとった人々 もいましたが、それでも、総勢二十名を越える集団です。ツアーコンダクター役の阿 部さんに連れられて、ぞろぞろと大移動。ちょっとしたピクニック気分です。しかし 、場所が場所だけに、あっちへフラフラ、こっちへフラフラ、という誘惑があちこち にあります。また、演奏会をひとつ終わらせたばかりなだけに、みんな、気持ちは高 揚していても、体力は低下しています。ゆっくりと、休憩をはさみながらの移動です 。それでも、一時間半くらい歩くと、目的地のハーバーランドまで、海までたどり着 きました。

きれいな夜景です。
これを高いところから見たら、もっときれいでしょう。
ふと見ると、すぐ横に小さな遊園地のようなスペースがあり、観覧車があります。
というわけで、みんなで観覧車に乗りました。そして、ここから、さらに活発に遊び 始めることとなりました。一部の人々は、観覧車だけでなく、ジェットコースターに も、ウエーブスインガー(空中ブランコがぐるぐる回る乗り物)にも乗り、はてはメ リーゴーランドにまで。それらには乗らずに見ていた人々も、思い思いの、様々なア トラクションで楽しみ始めました。けっこうたくさんの人々がチャレンジしたのが、 「野球ボールを投げてストライクゾーンの9個のマスに当てていく」というゲーム( 某テレビ番組にあるようなやつですね)。一回のチャレンジで12球投げられるのです が、やってみると、見ていて思った以上に難しいものでした。ボールの投げ方も、人 によって千差万別でしたが、格好良かったのは、当間先生のフォーム!「こういうと きにカメラもデジカメもないのは残念」という声が、特に女声たちの中から上がって いました。
そうやって遊んでいるうちに、楽器運搬のために一次会に参加できなかった方々や、 一次会後に別行動で飲みに行ってしまった人々も合流しました。途中で帰っていった 人々もいましたが、この”二次会”参加者は、総勢37名。たくさんの大人達が、その 日演奏会本番だったことも忘れて(?)、子供のように、無邪気に遊んでいました。

閉園時刻も近づいて、”二次会”も終了となりました。神戸駅に着いたときには、夜 十時を過ぎていました。考えてみると、朝十時からリハーサルでしたので、丸々十二 時間を共に過ごしたことになります。
合唱団という”家族”で過ごした、”母の日”の一日でした。


Back

Next