2003/11/2
<合唱団日誌「番外編」
直撃インタビュー、SCOコンサートミストレス森田玲子に聞く!>

(今回の担当:Sop. 小野容子)

東京公演も今年で記念すべき10回目を迎えます。さらに今回は、シンフォニア・コレギウム OSAKAの本格的な東京デビュー!SCOコンサートミストレス森田玲子に東京公演に向けて意気込みを聞きました。

今回の東京公演がSCOの本格的な東京デビューとなりますね、それにあたっての意気込みをお聞かせください。

ようやく!という感じですね。
SCOのメンバーも最近とても充実し、1stVn. 5人、2ndVn. 4人、Vla. 4人、Vc. 3人、Cb. 2人とバランスもばっちりです。(*) それだけに練習日を決めるのがそれはそれは大変なのですが、練習内容はとても濃く、音楽のニュアンス合わせまで徹底する様、時間の許す限り頑張っています。今回の東京公演は、私達SCOの為に作曲された千原さんの曲を演奏するという事もあり、特に、メンバーのみんな、楽しみにしています。 精密なアンサンブル、ここちよいリズム感、生命力のあるサウンドを楽しんでいただける様、メンバー一同頑張りたいと思います。是非、聴きにいらして下さいます様、お願い致します。

東京公演では先にお話のあった千原英喜さんの作品(今年6月の「現代音楽シリーズ」で初演した「天地紋様」)を演奏されますが、初演の際の感想や東京での再演への思いなど、お聞かせ下さい。

はじめてスコアーを見せていただいた時、すぐに私の頭の中に、音楽が鳴りひびいたのを覚えています。と、同時に、この作品の世界にとても自然に入ることができました。 弦のひびきをとても大事にされているのがよくわかり、奏者の責任が非常に重要なことも思い知らされた感じです。特に一曲目の3rdVn.から6thVn.で演奏される半音階進行でおりてくる幻想的な音楽を表現するのにはとても苦労しました。一曲、一曲、どれも私の心奥深くに訴えられる何かを感じるんですが、これはなんなのでしょう。 東京公演に向けてまた初心にもどって、音1つ1つをくみたてていこうと思います。そして、聴衆のみなさんの心の奥にも私の感じる何かをお届けしたいと思います。

さて、東京公演でのもう一つの演奏は「ベルリン・ミサ」ですが、今回で3回目となる「ベルリン・ミサ」についてお聞かせ下さい。

3回目でした?!! 2回目とばかり思っていました。 ペルトの作品をこんなに取り上げている団体は、日本では他にないのではないでしょうか?はじめはとっても好きになれなかったのですが、最近はなんとも言えない緊張感のある音楽の世界にひきこまれるのを楽しめるようになってきました。 「ベルリン・ミサ」ときくと、「あー、あのややこしい譜面ね」と、音楽より楽譜 (やたら書き込みが多く、きたない!!)の方が鮮明に思い出されます。 今回は少し、余裕をもって臨みたいと思います。今回のSCOメンバーのほとんどが、はじめての曲なので、どういう音になりますか・・・ どうぞ楽しみにして下さい。

(*) Vn.はヴァイオリン、Vla.はヴィオラ、Vc.はチェロ、Cb.はコントラバスの略表記

(「シュッツの会便り 2003年10月号」より転載致しました)


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