2006/4/7
<「初体験のヨハネ受難曲」>

(今回の担当:Bass 増田 典行)


OCMの門をたたいて5年近くになります。過去においては
バッハのマタイ受難曲やヨハネ受難曲の演奏が数多くあ
ったと聞いてはいましたが、近年は途切れ今回は久々の
演奏会になり、初めて参加することになりました。

私はバッハの作品とは縁が薄く、所属する合唱団が
バッハの作品を取り上げようとすると、転勤や、
個人的に支障が生じて参加ができなくなっていました。
前回「ロ短調ミサ曲」の演奏の時も、一度は転勤で
だめになり、2度目のOCMではギラン・バレ症候群にかかり
半年近い入院生活を余儀なくされ断念しました。

今回の演奏会は当初客席から鑑賞させてもらうつもりで
いました。しかし、オペラ形式による演奏会となり、
それでなくても少ない男声陣が舞台とコラール(聖歌)隊
に分かれるためコラール隊に参加することとなりました。
いつもはBassの中で周囲の声に自分の声が同調することで
安心感がありましたが、今回は最前線に飛び出してしまったような
緊張感があります。また、数の上で圧倒的な女声陣の中で
埋没しないようにとのプレッシャーも感じています。

聖書については世間並みの知識しかなく、本棚に仏典と
並んでいる程度でした。今回新約聖書学者である田川建三先生の
お話をお聞きし、断片的な知識が整理され、ヨハネ受難曲の
世界がクリアなイメージとして浮かぶようになりました。

公演まであと1ヶ月を割りましたが、この段階としては
練習量も近年のミサ曲演奏に比べ3倍近くあり早い
仕上がりを感じています。さらに錬度を高めお客様に
ヨハネ受難曲の世界をお伝えできるように努力したいと思っています。

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