No.624 '06/12/28

「発声体操」作成中


昨日と今日の二日間、琵琶湖畔で「OCM発声体操」を作成中です。

私のホームページの「合唱講座」に多くの方が毎日訪れて頂いています。
質問も頂きます。
テキスト版も申し込んでいただければ配布させていただいているのですが、一つだけその内容に心残りがありました。
「発声体操」なるものの作成です。

今回やっと作成に漕ぎ付くことができました。
呼吸関連、それから以前から私が重要視している股関節調整及び強化、それらをストレッチ型を基本にしながらも独自の視点で作成できたのではないかと思っています。
特徴の一つは全て立ってできること。つまり仕事帰りに練習場へ来たときの準備運動、強化運動として徹したことですね。服を着替えずに、そして横になるような運動は今回含まなかったことです。
時間的にも短時間で、つまり現実的な時間で基本的な運動ができるように工夫しました。
第一部が発声体操。
第二部が練習課題。(音型を使っての母音練習。音程練習、「ヴォーチェ・ディ・フィンテ」補助、そして音型と運動性を関連させるという独自性を特徴とする予定です)
これら全て行っても30分から40分の範囲でできることを目指しています。(「応用」を入れればもう少し時間がかかります)

これらは来春、DVDとして配布する予定です。
映像と解説、そして理論の記述で作成できればと思っています。
その骨幹が今回作成できたという報告です。

これで「OCM歌唱発声法」が一段落、そしてまとまりました。
配布の正式アナウンスを待っていただければ幸いです。

それにしても「発声」、とても考えさせられる課題です。
作成にともなって様々な「発声法」を調べましたが、それぞれに特徴があり、また素晴らしいものが沢山ありました。
欧米、特に北欧、東欧などの「合唱国」の発声法は説得力もあって参考にするべきものが多くあります。が、やはりその国々の言語、文化の影響を強く含みます。
当然といえば当然なことですね。またそうでなければいけないとも思います。

それらをそのまま私のメトードに応用するわけにはいきませんでした。
言語も文化も違うわけですからね。
未来を見つめて、私たちの言語、肉体的特徴、そして文化に根ざす「発声」でなければならないと思うわけです。
それは決して、古典的、芸能的な日本様式に戻る(徹する)と言うことではありません。歴史的文化に繋がりながらも現代、そして未来を見据えての新しい「日本」の、「我々」の「発声法」でなければならないと考えます。

その視点で作成しました。
完成までには今暫く時間がかかります。
しかし、その骨幹の部分は作成できました。
その報告ができたことを嬉しく思っています。
30年の思いがやっと果たせる見通しが嬉しいです。



No.624 '06/12/28「「発声体操」作成中」終わり