No.627 '07/02/05

2007年度オーディション報告


昨日(4日)、二日間にわたって行われた「07年度室内合唱団オーディション」が終わりました。
結果、23名が選ばれました。
また、併せて行われた「声楽アンサンブル」のオーディションでは2名の新たなメンバーを選出しました。
これで「声楽アンサンブル」+「室内合唱団」の33名からなる「新・大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団」が決定しました。

残念ながら様子を見ていただける写真が撮れませんでした。
そこまで頭が回らなかったですね。(笑)
会場は両日とも満席で、他団からも見学があったりして賑わっていました。
かえすがえす写真を撮らなかったのが残念で今少し落ち込んでいるところです。(笑)
私の記憶の中でも少し意味深いオーディションとなりましたから、やはり撮っておくべきでした。(カメラは持って行っていたのですが・・・・)

<意味深い>とはどういうことかというと、皆さん本当に巧くなったのですね。
ここ2年ほどで急速の成長です。
声量が増し、歌も音楽的です。そしてなによりもその演奏がもうエンターテーナーの域に入っています。
もう、それは楽しいオーディションで、あっと言う間の二日間でした。

これは受けてくれた人に言ったことなのですが、後は「合わせ」の問題だけです。
個人的には「歌う」ことはできても、「人と合わす」ことができなければ合唱にはならないということですね。
ハーモニーづくりというものは先ず他の声を聴けなければなりません。
それに素早く反応して、響きやピッチや声量などをコントロールできなければ合唱にはならないわけです。
これにはそのための訓練、経験を必要とします。
毎回の合唱団の練習がこのためなのですが、大きくなった合唱団(人数が多いという意味です)ではこの訓練がなかなかできないのが現状です。
個人のレッスンがあり、二重唱や三重唱、そしてカルテットでの合わせ。そのなかで合唱のノウハウを伝えながら人数を増やして合唱としての形を成すというのが理想です。
しかし、大勢の合唱団となるとこれはなかなか現実的な問題としては難しいのですね。

しかしながら、自負して良いかと思うのですが、我々の団ではそのための時間を取っているわけではないのですが、巧くノウハウなどが伝えられているように思います。
これは全体練習でも、そしてパート練習でも、今まで培ってきたテクニックが「理論」や「知識」としてではなく実践として用いられているからだと思うのですね。

とにかく、聴く限りに於いては個人的なレベルは高くなりました。
後は「合唱団員」としての「合わせ」のテクニック、センスの問題です。

オーディションは「課題曲」、「自由曲」、そして「初見」の実力を見ます。
しかし、本当はもう一つ「見聞きできる」試験をしたいのですね。
それは「アンサンブル」の課題です。

我々の「声楽アンサンブル」の重唱の中で歌ってもらう、という課題です。
これ、実際行われれば直ぐさま評価が下ります。(笑)
一番の評価者は「声楽アンサンブル」のメンバーでしょう。
この方法、実行したいのですが今はまだ無理ですね。
なぜならば、「声楽アンサンブル」が60数回歌わなければならないという過酷なことが起こるからです。(笑)

(話しがちょっと逸れますが、オーディションがなく、どなたでも入っていただける「OCM合唱団」。その入団の際に行われている「仮入団制」は実はそのミニ、団員評価の短縮版でもあるんですね。「お見合い」をし、両者が合意すれば入団成立ですね。そこから合唱を楽しみながらテクニックやセンスを養っていただく場となるわけです)

結局、肝心の「合唱のテクニックやセンス」は永い時間をかけてゆっくりとそのノウハウを取得していくということになってしまうのですが、「室内合唱団」選びであるオーディションではその評価が一番の急務な事項なのですね。
しかし、現状ではその評価の方法が見あたらない。
これは考えなければならない頭を悩ますオーディションでの問題です。
(また話しは戻りますが、私、オーディションでの上に書いた方法をあきらめたわけではありません。(笑)どこかでこれを実践したいと虎視眈々狙っています。(笑))

とにかく、メンバーは選ばれました。
どのような緻密な演奏にも応えられる「室内合唱団」を目指したいと思います。
新メンバーに温かい眼差しをいただければ嬉しく思います。
初めてのお披露目は今月の「マンスリー・コンサート」です。



No.627 '07/02/05「2007年度オーディション報告」終わり