No.683 '11/04/03

沖縄長期休暇(その2)


石垣島に来て期待したことがあります。
ゆったりと、自然と人の刻に振れること。私の心を強く呼び覚ます振動を起こすこと。

「何のために生きなければならないのか。その思いが弱まっているのではないか。」

そんな問いかけ、つぶやきが時折繰り返し脳裏をかすめていた時期でした。
私の中に強く湧き起こっている「怒り」にも似た思いは弱まってはいないと思います。ただ、それらを共感し、共に歩む存在への希望が弱まりつつあったかもしれません。
加齢が原因の体力・気力の衰えなのか、生きる力の衰弱なのか。
その問いかけをしたいと思ったのですね。

石垣に来て毎日、心向くままにいろいろな所に行きたいと思っています。
ただ、日課のごとく「バンナ公園」散策は続けるつもり。ここは本当に気に入りました。余り一般的に知られていないようですが、残念です。
もっと全国に発信してもよいのではないか、そう思います。(ただし人が殺到するのも、心ない人が荒らすのも止めてもらいたいですが)
一時間から二時間ぐらいは散策しているでしょうか。滞在中はホント日課としたいですね。

下の写真はサンゴ礁で有名な「白保」の海岸です。遠くまで引き潮でした。
地平線を眺めていると心が落ち着きます。沖合の白い波しぶきは環礁の境でしょうか。時は止まり、ゆったりとした時間が流れます。

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海辺で何かを採っている人がいます。声を掛けるとぶっきらぼうに「海草を採っている」と返ってきます。
食卓を飾るのでしょうか、お客さんにお出しするのでしょうか。その動きはこの日の波の穏やかさと相まって静かながらしっかりとうねる生活のリズムでした。

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「バンナ公園」です。石垣島の中央に位置する大きな森林公園。鬱蒼と茂る木々は威厳もあり、また力強くもあり。神秘的でもあります。
傍らを通るだけで何かを語りかけてくるようで私はとても居心地の良さを感じます。
下の写真は少し明るめに撮りました。実際は薄暗く、陰影の深い輪郭です。

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公園は広く、高低もあります。散策道から山の頂にあるモニュメントを撮りました。少しでもこの広さ、奥行きを感じ取って頂ければとの思いです。
小さいですが写真の中央、山の頂にある塔がお判り頂けるでしょうか。

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後にその塔に行ったときの写真です。
「渡り鳥観察所の塔」とありました。「バンナ公園」を代表するモニュメントの風格です。この形はカンムリワシの卵のイメージだそうです。

これがあんなに小さく見えていたのですね。

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散策中に出会える生き物たち。これがまた楽しみなんですね。「イシガキヒヨドリ」だと思うのですが、何かを食べているのを発見しました。
食べたせいでしょうか、しばらくは飛び立たなくてしっかりとカメラの被写体となってくれました。愛らしい目はとってもキュートでした。

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目を下に向ければ花や草が整備された道の傍らを取り囲んでいます。
下の写真は昨日食べた葉っぱ。教えてくれた居酒屋のオバサンによると、「最近はあまり食べなくなったが、しかし美味しいのよ」とのこと。
それを見つけたわけですから横にいたT.Eは大きな声を上げたのも当然です。
名も「オオタニワタリ」といいます。
人間は偉大です。美味しいものをしっかり見つけるのですね。逞しいかぎりです。いや、何でも食べなければ生きられなかったからかもしれませんね。
少し苦みがあったかもしれませんが煮物、和え物が美味しかったです。

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さて今回のハイライトとなるのでしょうか。「カンムリワシ」に遭遇しました。
公園Dゾーン、「であいばし」のふもと。車の運転中に大きな声を上げたT.E。休憩所の屋根の柵上に「カンムリワシ」を発見です!
恐る恐る慎重に・・・カメラのシャッターを押します。
逃げそうにありません。段々と近づいていき真下まで行きましたが、こちらを向いた目はなかなかの迫力でした。

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石垣と西表に生息するワシと聞きます。どう猛に餌取の狩りはしなく、近づいて来るものを取るらしいのですね。
しかし、ワシとの遭遇はいっぺんに私を興奮させました。

遠くを臨めば海。目は優しい色を捕らえます。大崎、そしてその裏といいますか御神崎を臨みます。あいにくと曇りでしたが眺望が広がっていました。

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その御神崎に行ってみました。灯台と、夕日の美しさが有名です。「石垣御神崎灯台」の花の広場から撮った夕日です。
あまり写りはよくありませんが、この滞在中に天気に恵まれて美しい写真を撮ることができればと目論んでいます。叶えられればいいのですが。

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まだまだ島探索は続きます。
訪れる度に、シャッターを切る毎に、私の心は透明に澄んでいっているように感じられます。



No.683 '11/04/03「沖縄長期休暇(その2)」終わり