八重山日報コラム

「音楽旅歩き」No.113


【掲載:2018/02/18(日)】

音楽旅歩き 第113回

「大阪コレギウム・ムジクム」主宰 指揮者  当間修一

北海道・ニセコへの旅は遠い?

 私が住む町から飛行機を利用して旅行に行きたいと思うと、向かう空港に三つの選択肢があります。
関西国際空港(別名:関西空港、関空[KIK])、大阪国際空港(別名:伊丹空港、大阪空港[ITM])、神戸空港(別名:マリンエア[UKB])です。
一番近いのは大阪国際空港(伊丹)です。タクシーを使えば十数分で行けます。
そして関西国際空港(関空)にはバスと電車を乗り継いで(電車も一度乗り換えが必要)1時間40分ほど、神戸空港に至ってはもっと乗り換えを繰り返して、関空と同じ一時間40程です。私の選択肢としては伊丹空港がベストとなるのは当然です。
しかし、そう簡単に望み通りにはなりません。目的地に向かうためには遠い空港に行かなければならないことも起こり得ます。
これは実に悩ましい、重い気持ちにさせられるものです。

 今回、久しぶりに(二年ぶり)北海道はニセコへの旅。
スキーをするために出掛けることにしました。三泊四日の旅行です。
空港選択は利便性を考えれば伊丹空港が一番良いということになるのですが、残念ながら適切な便がなく神戸空港から飛び立つということになりました。
しかし神戸空港には朝10時には入らなければなりません。所要時間から私の体調などを考慮して、できれば早朝の移動は避けたいものですから前日に神戸に宿泊するということになりました。もうこれだけで大層な旅です。

 関西地区(大阪湾沿い)に三つの空港。
神戸空港を作るときは反対運動などあって相当の論争が起こっていました。
その後の経緯も色々ありましたが、結局現在では大阪国際空港が「国内線の基幹空港」、関西国際空港が「国際線の基幹空港」として機能する、となっています。
問題の神戸空港は〈小さな空港〉となってしまって便数も両国際空港と比較して少ない、というのが現状です。当初は関空と同じ海上にある二四時間空港との期待もあったようなのですが。
少し古いですがインターネットに掲載されている2015年度の基本情報によれば、年間旅客数は神戸空港が253万人、大阪空港の1463万人、そして関空の678万人(国際旅客数は1727万人)に比べてとても少ない旅客数となっています。

 空港のことで長くなりました。
とにかくそういった事情の中で北海道への旅が始まりました。
新千歳空港からニセコまでは、バスか鉄道を選べるのですが最近バスが苦手になっていることもあって、鉄道を利用します。
一度小樽の駅で乗り換えをするのですがこの鉄道旅が気に入っています。
それにしても観光客の多いこと!
札幌の「雪まつり」の期間とも重なったためかもしれませんが、アジア系、ヨーロッパ系、そしてアメリカ系の人たちが、カップルで、そしてグループやファミリーで車内に乗り込んできます。
空間が一変して国際色豊かに染まります。車窓を見れば積雪量は例年に比べても多そう。
途中から見える石狩湾の荒波に舞う海鳥との構図は絶景です。
ニセコ事情はまた書いてみたいですね。





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