No.114 '97/9/27

柴田作品の真価


明日、京都のアルティで柴田作品を集めての演奏会です。
CD作りの為の演奏会です。
最後の作品である「無限曠野」(これは今年私たちが関西初演をいたしました)、そして演奏されることの少ない「自然について」と、初期の作品である「三つの抒情曲」というプログラムを組みました。

「自然について」は実に面白いと思います。
こんなテキストが音楽になるのか?と演奏しながらついニヤっとしてしまいます。
自然科学がその対象なんです。
「宇宙について」の補遺になるようにと意図して作曲されたんですね。
ジョルダーノ・ブルーノの「無限、宇宙と諸世界について」や、ニュートンの「運動の法則」、ラヴォアジェー「人と空気」、ダーウインの書物から「ガラパゴス群島」、幾つかの文献から構成された「科学の世紀」、そして四次元空間を謳った宮沢賢治の「春と修羅」序、というテキストです。
これすごいと思いません? これを演奏するのにすごく勉強しましたよ。
音の付け方がまた面白いのですよ。是非一度聴いてもらいたいなぁ・・・と思います。理屈無しに耳を楽しませてくれること請け合いです。

そして柴田作品の最後の曲「無限曠野」です。
最後の草野心平「大白道」の部分は演奏するのに悩みます。
今回はCD録音を意識したものにしました。
東京公演では思い切った演出をしたいと思っています。
それにしても、この作品の前半部がなんと独自性のメロディであることか。
<柴田節>と呼べるほど、一度歌うとなかなか頭にこびりついて離れないインパクトの強さです。
やはり、私は好きですね。

演奏するのは難しいのですが、楽しいんですね、これが。
お宅族と言われそうですが、でも違うんですね。ルネッサンスから現代までレパートリーの広さを通じて思うことは、やっぱりこれって面白いんですよ。

お宅族といえば(関係あるかな?)、昨日26日、我がMacのOSが変わりました。
OS.7.6.1からOS 8になりました。
発売と同時に買いに出掛けましたから、相当の肩入れです。
現在私は、Mac、Windows95、MkLinux、FreeBSDと使っています。
Unixはまだ初心者ですので確信を持ってはまだ言えないのですが(しかし、これが一番いいような気がしてます)これらのOS の中ではやはりMacが秀でていると思いますね。Macのような使い勝手の良いユーザーインターフェースはもっと評価され、使われてもいいのじゃないかなと思いますね。
使っての印象です。
使い勝手が一層良くなりました。お勧めです。
しかし、難点が一つ。
メモリを喰うのですよ。
その内にメモリを増やさなくては成らなくなりそうです。
コンピューターはホント出費がかさみますね。

「柴田の真価」から「Mac」の話しへと変わってしまいました。何がきっかけだったんでしょう?・・・・・・
そうでした、「お宅族」でしたね。
「お宅族」で柴田作品を演奏するんではありませんよ。
「演奏が楽しいからするんです」、と言いたかったんですね。
「そしてできれば沢山聴いて欲しいなぁ」・・・・・これだったんです。

'97/9/27「柴田作品の真価」終わり