No.131 '97/12/8

汗だくの「第9」


目覚めは快適でした。

いつも定演の時はニューオータニに泊まっています。
向かい側にホールがあって便利だからです。
いろいろなホテルに泊まることが多いのですが、ここは気に入っています。
前の夜、3時頃までスコアを読み、眠りにつきました。
「第9」のスコアを一度見るのに、2時間から2時間半かかります。
その間の集中力は自分でいうのも変ですが、ちょっと神憑り的(?)かもしれませんね。
その時のかっこといったら、これは絶対人には見せられません。
とんでもない姿でスコアと対戦しています。

朝8時30分に目覚めました。
カーテンを引いているものですから、部屋の中は暗くなっています。
しかし、目覚めが快適な朝でした。
こういう時は安心です。
一日の始まりが、何か期待できそうな気持ちにさせられるんですね。

「エグモント」、そして「第9」の演奏がどうだったかは、聴いて下さったお客様に委ねますね。
私はいつもにも増して汗だくでした。
ご意見、ご感想がありましたらメールを頂けるとありがたいです。

ベートーヴェンは偉大です。
「第9」もやはり偉大な作品でした。
まだまだ隠されている魅力がこの作品には沢山あるんです。
また挑戦したい曲ですね。
来てくださった方の意見で嬉しい言葉を頂きました。
「今日の演奏で<音の綾>を聴けました」
これ、私が意図していたことの一つだったんです。

心配していましたお客さんも大勢来てくださいました。
公演の二三日前までは、ほんと心配だったそうです。
来てくださった方、ありがとうございました。

私のスケジュール
明日はエヴァコールの定演です。
その後はクリスマスコンサートの練習と続きます。

学生たちとの音楽はくたびれるんですけれど、楽しいです。
彼らの若々しい感性に触れられるという魅力があるからですね。

「エヴァコール」は今年ドイツ語に挑戦です。これも私としては面白い選曲になったかなと思います。楽しみなコンサートなんです。

大阪コレギウム・ムジクム主催の今年最後のコンサート、「クリスマスコンサート」については次回にします。

'97/12/8「汗だくの<第9>」終わり