No.155 '97/6/9

「柴田南雄・その響き3」制作準備


先日日曜日、次作のCDとなる「柴田南雄・その響き3」に収録されるテープを聴きました。

「CD委員会」なるものが我が団には組織されています。
メンバーは勿論大阪H・シュッツ合唱団の団員です。
自分たちが演奏したものを「CD」として世に出す。楽しみでもあり、怖くもあり、複雑な気持ちです。

今までに既に2枚「柴田作品」をリリースしています。
今回の曲目は氏の最後の作品「無限曠野」、そして演奏されることが少なく、また異色の作品である「自然について」です。
氏の作品はCDには収まりきらない魅力を持ち合わせていますね。
ホール全体を包み込む「その響き」は到底CDには再現不可能です。
「シアターピース」としての臨場感、視覚・聴覚の刺激ある体験は演奏会場でしか味わえないものです。

しかし氏の全作品の中でもこの二作は、「音」そして「音楽作品」として聴いていただいても面白い作品だと思うのですね。
「動き」が目立つ「シアターピース」ですが、氏の対位法は聴いていても大変魅力あるものです。
この二つの作品に流れる氏の作曲技法にも、もう少し目を向けていただきたいなと実は目論んでいるんです。

一度、以前にテープを皆で聴いてはいたのですが、再度聴き、最終選考をしました。
その結果、先に決めていた収録演奏の変更が決定です。
その理由は「ライナー・ノーツ」に書くつもりですが、一言で言えば、やはり「我々らしさ」を選んだということでしょうか。
楽しんで頂けるものと思います。

リリースは近々です。
夏の「ドイツ演奏旅行」に間に合わせるために、スタッフはこれからまた忙しくなる毎日です。

 

 

'97/6/9「<柴田南雄・その響き3>制作準備」終わり