No.198 '98/12/28

「魔」の6/8


私のホームページで更新がされない時、訪れて下さる方が少しでも無駄足にならないように写真などを貼って楽しんでいただければとの計画でした。
デジタルカメラで撮った色々な風景があるのですが、張り付ける時間がなく、結果的には私の写真がトップページ(ホームページ)で最初に目に飛び込んできます。
実はこれとても恥ずかしいんです。
ページが更新された時に少しだけ顔を出す予定でした。しかし今って出過ぎですよね。
これからは写真を入れ替えて楽しんでもらえればと思っています。
風景や知人や関係者、音楽現場、そして私も少しだけ近況報告の中で登場する予定です。(でもそれをする時間があるかなぁ・・・・でも改善するよう努力します)

さて、先日のベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」の演奏会をもって今年は終わりました。
沢山の方に聴いていただけました。お礼を申し上げます。
「ありがとうございました」

「ミサ・ソレムニス」は演奏される機会の少ない名曲です。
我が国ばかりでなく、欧米でも同じではないでしょうか。(データをとったわけではありませんが)
合唱団、管弦楽とも同じメンバーで定期的に取り上げているのは我々だけかもしれません。
これはそのことを自負すると共に責任もまた感じますね。
最初に演奏した時に比べれば合唱団、オケとも今年は少しは全体を見通せるようになったとは思います。
しかし課題はまだまだ沢山ありますし、この曲、奥が深いです。そして難しいです。
聴衆の方々にとってもこの曲の真価を理解していただくことのできる日がそう近いとも思えません。
私としては、納得のいく演奏をするし、続行することが理解を深めていくことだと思っています。

このミサ曲、合唱団にとっては「声帯が切れそう」な難曲です。高い音域での持続、跳躍する音、フォルテ及びフォルティシモの連続、そして、その中での音の強調と、それはそれはとんでも無い怪物です。
オケにとっても事情は同じで、ベートーヴェン音楽の集大成といった感があります。
ティンパニーや管楽器にソロ的要素が強くそれだけに奏者の腕がものをいいます。
弦楽器は緻密なアンサンブルが要求され、そして運弓の正確さと共にマシン的繰り返しに必要な強固な筋肉も必須ですね。

「アンサンブル・シュッツ」は近年とみに巧くなっているとの評価を頂けるようになりました。
特に「弦」に関しては年々その<アンサンブル>することの緻密さが増し、仲間内からもその音量の豊かさと共に評価されているようです。
しかし、うち明けますが(これ書いていいんでしょうかね。)弱いところがあるんです。

私が機会あるごとに書いていることなんですが。
私の言う「音楽の見直し」とは「リズムの見直し」のことでもあります。
それは「言葉」から生まれるリズム、そして舞踏に根を持つリズム、生理に基づく運動としてのリズムです。
「アンサンブル・シュッツ」は2拍子、4拍子に関しては私の思うリズム感が生み出せるようになりました。
今では同じ言語(リズム感)を持つ集団として成長したと思っています。
しかし、8分の6拍子がまだなんです。
これが一番難しいんです。
日本人は3拍子が苦手だとの評判です。
私には「3連符」型が苦手だと思われます。
8分の6拍子、8分の9拍子、8分の12拍子がそうですね。
この拍子のリズム感がまだ全体には出来ていないんです。
今回もこの拍子が今ひとつでした。巧く思うように音が運べなかったんです。
早くこのリズムを完成させ「新しい音楽」として蘇らせたいと思うんです。(今私の脳裏をかすめているのは「第9」の三楽章ですね。これを実現させたいです)

この一年間、ありがとうございました。
年末、年始は恒例のスキーです。
合唱団と共に休養の一週間です。
この「日記」の更新は移動中やスキー場から更新するつもりです。
もしよろしければ訪れて下さい。

重ねて、お礼を。
ホームページへの「ご訪問」そして「ご声援」ありがとうございました。

No.198 '98/12/28「「魔」の6/8」終わり