No.212 '99/6/29

夜明けの鳥の声を聞きました


プーランクの演奏会が終わりました。
沢山の方々に聴いていただけることができて幸せです。
(当日の来場者数は過去の記録を更新したと担当者から聞きました)

メールでも感想が寄せられています。
こうして終わった後に読む感想は嬉しいです。いろいろな見かた、聴きかたがあるもんだとニヤニヤしたり、真剣になったりして拝見しています。

演奏会後「打ち上げ」をしています。
今回はいつになく盛り上がりました。
二次会にも40名を越えるメンバーが集まりました。
オーケストラのメンバーも沢山集まり、合唱団と共に何時終わるともしれない騒がしい時を過ごしました。
あちらこちらで話の輪が出来ているようで、様々な話が飛び交っています。
ファゴットの渡辺君の誕生日になったということもあって「ハッピバースデー」も歌われました。
とにかく深夜まで興奮はさめないようでした。

「始発で帰ろう」とはメンバーの言葉。
久しぶりですね、この言葉を聞くのは。
残念ながらそうも言ってられないメンバーのためには「帰りましょう」と言わなければならない私ではあります。(昔は朝まで付き合いましたね。でも最近はできなくなりました)
無理矢理に店を出ました。(お店も大変だったかもしれません)
その時間が午前4時ごろ。
幾人かは始発まで待つといいます。
私は後ろ髪を引かれながらもタクシーに乗り込み、その場を後にしました。

乗って気が付いたのですが、既に空は明るくなっています。
何年ぶりでしょうか、この光景。
気持ちのよい疲れ、そしてまだ残っている程良い緊張感。
夜明けを迎えながら、合唱団、オーケストラのメンバーの顔が次から次と浮かんできます。
またまた、今回の演奏会に向かう過程でドラマがいくつかありました。
「演奏会」とは演奏者それぞれにとってもドラマとなる舞台です。
それらによって何本もの本が書けるのではないかとさえ思います。

明るくなる空から鳥の声が聞こえます。
なぜか、切なくなるほどに人間が愛おしくなりました。

No.212 '99/6/29「夜明けの鳥の声を聞きました」終わり