No.235 '99/9/25

コンクール・高校・大学・職場


10時から始まったコンクール、全部で29団体を聴きました。
少しハードでした。
休憩をはさまず、部門別に続けて審査します。

会場に着くまで他の審査員がどなたか判りませんでした。
届いた依頼書や案内などには書いていなかったからなんですね。
でもちょっとミステリアスで(でもないですね)会うのが楽しみでしたよ。
で、審査員は以下の方々でした。

水嶋良雄(評論家)
栗山文昭(指揮者)
村谷達也(指揮者)
移川澄也(声楽家)
そして私、計5人でした。

審査はきつかったですけれど、最初の部門、高校が良かったですね。
Aグループ:「岐阜県立岐阜高等学校音楽部」が一位を撮りました。
ピアノからフォルテまで良く声が伸びます。丁寧な音楽作り、「知」と「情」のバランスが良かったですよ。自由曲は全体に引き締まったリズム感と発音で迫ってきました。
Bグループ:「愛知県立岡崎高等学校コーラス部」が一位です。
ここ良かったですね。声が明るくダイナミック。抜けた声の素晴らしさ、フォルテが良いんですよ。自由曲の「やさしさは愛じゃない」からの曲は、どれも丁寧な仕上げ。それも内容に迫るほどの熱気を感じさせる演奏でした。高校生でここまで出来るのは少し驚きでした。迷わず一位をつけましたね。

大学部門Aグループは「富山大学」が一位でした。
私は課題曲でのソプラノが少し弱腰に聞こえたのと、自由曲のプーランクが出の不ぞろい、そしてピッチの不安定さで二位をつけたのですが、この部門ではそんなに差があったとは思えなかったのでこの結果でも良かったかなと思っています

Bグループ:「金沢大学合唱団」が一位でした。
人数の多さに先ず圧倒されます。(90名)
演奏は他の大学と比べるとやはり一位をつけるのですが、(もしこれを見ている学生さんがいましたら許してくださいね)少し気になる音楽ではありました。全国大会への出場権を手に入れたのですからそれまでに更なる演奏をと願っています。
具体的に少し書きましょうか、
細かい音符の言葉が聞こえにくかったです。もう少しリズムやテンポよりは言葉の配慮を感じたかったですね。
フレーズのまとまりに少し雑さが目立ちました。
しかし、課題曲でのポリフォニーは今日の演奏の中で一番できが良かったと思います。自信をもって全国大会へと向かってください。
一番気になったのは音程でしょうか。とにかくピッチが悪かったです。ピアノとも相当ずれていましたよ。
それに、言いにくいのですが・・・・音楽が気ままな作りになってきていると思ってしまいました。私なども相当テンポを揺らす指揮者だと思うのですが、楽譜には書いていない伸び縮みが結構あり、癖のある曲の仕上がりになっていました
これを個性とするか、気ままと取るか難しい判断です。

職場部門:「トヨタ自動車合唱部」が一位でした。
職場は練習時間を取るのも大変だと思うのですが、音楽の流れも良く、ハーモニーも各パートのまとまりが良いせいか、洗練された響きになっていました。自由曲はピアノ伴奏の良さも手伝って(しかしテンポが合わなくてちょっとかけっこをした曲もありましたが)アッピール度が上がりましたね。

各団体の演奏に対するメモを沢山書いたようです。
それほどに、私にとって刺激的な演奏だったのでしょう。
明日も楽しみです。

No.235 '99/9/25「コンクール・高校・大学・職場」この項終わり