No.261 '00/3/22

鯨の怒り


「倉敷音楽祭」の感想がぞくぞくと送られてきております。
うれしいです。聴いてくださっている方々の感想が何よりの励ましだと思っています。
特に、お褒めの感想とか、私たちの意図を察してくださった感想とか、気に入ってくださった感想を読むときは格別です。
更に努力して、「良いものを!」と張り切ってしまいます。
(「音楽祭」については「マイヌング」でも書くつもりです)

演奏会の前日に倉敷に移動。
大原美術館を堪能。ウィンドウショッピング楽しみ、美味しいものを食べ、本番に備えました。(とはいえ、これは我々の本能的な営みではあります。(笑))
演奏会後は近くの地ビール屋さんを予約しての「打ち上げ」。
我々だけのささやかな会(それでも結構騒々しかったですが)でしたが、関係者のお客さんもたくさんいらっしゃってそれは楽しいひとときでした。

私を含めた12人は「高知」へと向かいます。
例によって、演奏会後の「小旅行」です。
今回は「四万十川」に行きたいとの私のわがままで行き先が決まりました。
高知に一泊し、翌日中村へ。 清流として有名な「四万十川」を見たかったんですね。
良かったです、行って。
河とはこういうものだったんだと再認識しました。昔懐かしい風景です。
この川の漁だけで生計をたてている方がたくさんまだい らっしゃると聞いて、さもありなんと思いましたね。
短い滞在ではありましたが、ほんとに来て良かったと思いました。

高知まで戻ってきてここでメンバー数名とお別れ。残った4人でもう一泊することにしました。
翌日、少し心配もあったのですが(?)「桂浜」へ観光です。
坂本龍馬の像を見て(この大きさには驚きました)、桂浜へ。
やはり、観光化された場所にちょっとがっかり。ぐちゃぐちゃ文句を言いながら歩いていたんですが、アシカ、イルカ、クジラのショウがあるというので、そこにあった桂浜水族館に入ることにしました。
「アカメ」という珍しい魚を筆頭に充実した水槽が並んでいました。
「カメ」に餌の小魚をあげたりして、ちょっとはしゃいでしまいました。と、いってもやはりこれは同伴したメンバーが、ですが。
そして、ショウへ。
アシカたちのショウ、短かったけれど可愛く、そして独特の雰囲気があって楽しめました。
そして、クジラのショウが始まったんです、が・・・・・・。
なにやら動きが、見慣れたものからすると鈍いんですね。正直、クジラがちょっと可哀想に私は思ってしまいました。しかし、何とか無事に芸もやり終え、餌も頂いて退場となるはずだったのですが。
しかし、ここからが凄いことになってしまったんです。
二頭いたクジラの一頭(さくら)が怒り出したんです。
潮を吹き、鳴いて抗議しています。(飼育係のオジサンが説明してくれました)クジラには感情もあり、嫉妬したり、怒ったり、様々な感情を示すそうです。
この時は怒っているらしく、退場しません。徹底的に(そう飼育係のオジサンが言ってました)次のショウ(イルカ・ショウ)のじゃまをするのです。
それが私には感動的でした。イルカのショウは途中で取りやめ。
終わってからもさくらチャンの抗議は続いています。(最後までその原因は判りませんでした)
飼育係のオジサンは、なだめたり、威嚇したり、じっとにらめっこです。
これ、凄かったです。

今でもその風景が消えません。
私も「飼育係」をしたいと思いました。
動物と話ができればいいなと本気に思いましたね。
(私だと芸はさせないと思いますが)

「四万十川」と「クジラ」、また貴重な風景が私の頭の中に残りました。
2日間の休日で「倉敷音楽祭」は遠のいていきました。

昨日から「ヨハネ受難曲」の練習が本格化しています。

No.261 '00/3/22「鯨の怒り」終わり