No.262 '00/3/28

ヨハネまで二週間


「ヨハネ受難曲」の神戸での演奏会まで二週間となりました。
今日から、その練習報告をしていくことにします。

先ずはこの曲の「聞き所」「魅力」です。
結論から言えば、「バッハの音楽」と聖書の「ヨハネによる福音書」の「受難物語」、ということになります。
で、「バッハ」とは、「受難物語」とは?ということになるのですが、これの説明が膨大ですね。
こういうのがやっかいですね。

合唱団員には練習を進めていく中で説明をしたりするんですが、なによりの「魅力早わかり法」は歌ってみることなんだ、ということになります。
バッハの最大の魅力って、やっぱり演奏することだと思いますね。
しかし、当のバッハは「聴かせる」ために作曲したわけですから。このギャップを埋めることが演奏家の仕事かなと思ってます。
(ちょっと意味不明、説明不足かな?)

今回、あらためて合唱団向けにこの曲のための「解説書」を書きました。
今までに書いてきた関連記事に加筆したものと、訳の改訂です。
ちょっと量が多くなっていますが、初めて歌う団員もいるということで書きました。
(ホームページの「楽曲解説」に掲載しようと思っています。興味のあるかたはご覧ください)
西洋の音楽を演奏することは、こういう「説明」がいつも付随してきます。
特に歌詞が含まれるものは(ここでは聖書)、その理解が必要になってくるんですね。
これじゃぁ、どうしても知識優先型になってしまいます。(やっかいな問題です)

今回の「聞き所」を教えてください、というような意味合いの質問を受けることがあります。
しかし、我が国ではまだまだこのバッハの「ヨハネ受難曲」を御存知ない人の方が圧倒的です。
日常的な意味での「ポピュラー」とはほど遠いですね。
そういった事情があるわけですから、なによりも、ストレートにバッハの魅力を伝えたいと思っています。
この曲を聴くさいに必要だとされている知識がなくとも、その魅力が伝えられるような演奏を目指したいと思っているんです。

すべてのお客さんに満足していただける演奏をと思うわけですが、基本は一つ。
「内容を伝える」、それも「私たちの活動の中で」ということです。(また意味不明ですね。説明がいりますね)
それでは、今日から(夜にはその練習があります)、その練習の一端を書いていくことにします。
すこしでも「ヨハネ」の世界、「演奏者」の世界が伝えられればいいのですが。

No.262 '00/3/28「ヨハネまで二週間」終わり