No.276 '00/4/15

門外不出の名曲


久しぶりに「京都モンテヴェルディ合唱団」の練習に行って来ました。
「ヨハネ」の演奏会のためになかなか行けなかったんですね。
これからは、演奏会を控えて練習に拍車がかかります。

「京都モンテヴェルディ合唱団」の演奏会も「シュッツ」に劣らず、ハードな(歌う側にとっての)プログラムです。
アレグリの「ミゼレレ」もそのうちの一曲です。
この曲、モーツァルトがヴァティカンの門外不出とされていたこの作品をコピーしたとして有名になった曲ですね。
実は、すでにこの曲はそれまでにも様々なコピーが存在していたということのようなのですが、それほどに有名で、好まれていたということなのですね。
後には、あのメンデルスゾーンもスケッチしています。

美しいハーモニーです。そして美しいメロディーです。
二重合唱の効果も満点。
ソリストたちによる合唱に、ソプラノの「ハイツェー」(ピアノの真ん中のドより二オクターブ上のドです)が何度も出てくるといったことも有名にしている一因かもしれません。
男声たちによるグレゴリオ聖歌も静謐(せいひつ)な空間をつくり、真摯で厳かな雰囲気を醸し出します。
演奏するのはなかなか難しい曲ではあるのですが、私好きな曲ですね。

今日は「京都モンテヴェルディ合唱団」と「大阪ハインリッヒ・シュッツ合唱団」のダブルヘッダーの練習。
疲れるかもしれませんが楽しみなんです。
課題がいろいろあるのですが、それを一つづつ出来上がっていく課程、十分に疲れを忘れさせてくれるんですね。
久しぶりにラテン語の曲が並んでいます。
日常を離れて、先人の「祈りの時」を体験できるのは私にとって至福のひとときです。
しばらく(本番が近づいてくるとそうも言ってられないのですが)、練習が楽しみです。

No.276 '00/4/15「門外不出の名曲」終わり