No.288 '00/5/10

「ヨハネ」の録音を聴きました


昨晩、練習から帰ってきてから、京都アルティでの「ヨハネ」の録音を聴きました。
元テープからCDにおとしてくれて届けていただきました。

「ヨハネ」全体については「マイヌング」に書いたのですが、実際の演奏を聴いてみるとどうか、ちょっと楽しみで聴きました。
先ず、録音のバランスがいいですね。
これはホールのスタッフの方の録音だと思うのですが、気に入りました。
今回、演奏を聴いて思うのは「アンサンブル・シュッツ」の充実です。
棒を振りながらも思ったのですが、録音を聴いてますます良い音になってきたなぁと感心してます。
アンサンブルとしての技量も高くなってきています。

コンサート・マスターの森田玲子にピッタリと合わした第一ヴァイオリン、第二ヴァイオリン。その中でも井上僚子とのデュエットはなかなかのものでした。
チェロの大木さんは、線の太い、それでいてまろやかな音で通奏低音の要として、またソロ奏者としても音楽をたっぷりと聴かせてくれました。
管楽器もいいアンサンブルを聴かせてくれています。

合唱は「巧い」と相変わらず思わせるものがありますね。
深さも出てきました。声の色も増えたと思います。
ソプラノとテノールが走りがちなのがちょっと気になりますが、これはいつものことですし、前向きな気持ちの表れだと思って私もつい乗ってしまいますね。(笑)
しかし、27b(「裂かないで、誰のものにするか、くじ引きで決めよう」)は早すぎました。(笑笑)
<浮かれ騒ぎ>の音楽というよりも<挑発的>な要素が強くなってしまったようです。
因みにメトロノームで計ってみました。四分音符が132です。これでぴったり各声部がついてきます。
そして中間部から138になって突き進むんですね。これがまたテンポがぴったりなんです。
すごいところはそんな風にテンポが上がってもアンサンブルが乱れないことですね。(笑)
実はこの部分、もう一段下のテンポ、126(それでもこの早さのテンポです)で演奏するつもりでした。
この曲だけが全曲を通して私の意図としたものとは少し違ってしまいました。(でも、この曲の最初では抵抗も試みたのですが、途中から私も乗ってしまったのですからどうしようもないですね。「しかたないや、じゃあ行こうか」みたいなことですね。(笑))

後は私の意図を反映した演奏だったと改めて確認しました。

録音したものを後で聴くと、演奏していた時と違った印象を持つこともあるかと思いますが、最近私はそういうこともなくなってきているように思います。
今回の演奏も、上にあげた一曲を除いては本番の時と同じ印象でした。
昨晩聴いたCDを今朝からまた聴いています。(二度通しました)
一気に聴いてしまいました。
久しぶりのリスニング・ルームとなった我が部屋でした。

No.288 '00/5/10「<ヨハネ>の録音を聴きました」終わり