No.356 '01/3/23

木下牧子サウンド


先日、「木下牧子個展」のオーケストラ(アンサンブル・シュッツ改め「シンフォニア・コレギウム大阪」)練習がありました。
オーケストラ伴奏の合唱曲です。
初めての音出し、どういった響きになるか楽しみだったのですが、どの曲も想像以上にこれが良かったんですね(失礼!)

オケだけ聴いていると詩の世界は何処へ?と思わせるサウンドです。
厚い響きなんですね、これが。
この厚い響き、洒落でもないんですが<熱く>でもあるんです。
ちょっと<たじろぐ>感じなんですが、しかし音楽的にはとても面白です。
牧子さんってご自分でも仰っているように、器楽作曲ですね。
音、そしてリズムの扱い方が巧妙です。ほんといいサウンドなんです。

こうなってくると合唱とオーケストラのバランスが今まで以上に考えなくてはならなくなります。

ここで発覚したことがありました。合唱団員が言っていたことですが、それはシュッツ合唱団が日本語によるオケ付きの合唱曲を歌うのは初めてではないか?というんですね。
しかし、これはちょっと間違いですね。
実は12月の恒例になっている「クリスマス・コンサート」で、賛美歌をオケ付きで歌ってます。(私のアレンジです)
これが好評で、毎年リクエストが絶えません。できれば違った曲を歌おうと思うのですが、皆さんのご希望によって定番となっています。
オケ付きの曲は外国の曲、というふうに思われている中、日本語によるオケ付き合唱曲をと願う私にとって、今度の牧子さんの曲は是非とも成功させたいと思います。

本格的な組曲、及び改訂によるオケ付き合唱曲。
牧子さんの厚い(熱い)サウンドの中から日本語が明澄に聞こえる合唱、どこまで成功できるかこれが今回のポイントです。

演奏会まで一週間となりました。
合唱団は過熱状態ですね。
ちょっと頭を冷やしながら、音を楽しむ雰囲気が欲しくなってきてます。
それでなくとも、練習が続くこれからの毎日です。
オーケストラとの合わせも平行して行われます。
無伴奏とオケ付きの曲をフルで歌うんですね。それも初演ものをです。
緊張するのは当たり前、責任感の人一倍強い合唱団員のことですから、その頭も体もこの一週間「木下牧子サウンド漬け」は必至。
でも音楽は楽しまなければ!
音楽する者にとって、この一週間が喜びと苦しみの時なんです。

また報告しますね。

No.356 '01/3/23「木下牧子サウンド」終わり