No.376 '01/7/29

宝塚国際室内合唱コンクールの感想(1)


二日間にわたって行われた「宝塚国際室内合唱コンクール」が先ほど終わりました。
昨日はコンクール、今日はそこで選ばれた入賞団体の演奏会でした。

審査員として参加したのですが、評価を付けるのは難しいもののお引き受けして良かったと思っています。
私の個人的な感想ではありますが、ちょっとその二日間の感想を書いてみることにしますね。

先ず、良くないこととして感じたことからいきましょうか。(くれぐれも私個人の感想ですからね)
レベルは上がっているものの、演奏が画一化していてどれも一緒に聞こえて来るんですね。
選ぶ曲も似通っていますし、一番困ったこととしてトーンが皆同じなんです。
発声からくる問題だと思います。
ヨーロッパ音楽は「倍音」の構成によるハーモニーですね。
その「倍音」、高い方が弱い、あるいは無いといった響きが多いんです。
理想的には、明るい響きから暗く深い響きまでいろいろな色彩豊かなトーンが出ればいいですね。表現力は増大することになります。
特にヨーロッパの音楽には必要なことではないかと思っています。
しかし今回多く聴いた響きは、「重く」「高倍音の少ない」「暗い」響きでした。
「モノトーン」の世界に近いんです。

感心したことも書いておかなくてはなりませんね。
先ず、アンサンブル力のレベルが上がっていると思いました。
そしてハーモニーも合うようになってきたのでないでしょうか。
これは様式に対する統一が出来てきたこと、それに個人レベルの向上が重なったからだと思います。

印象に残った団体の感想を書くことにしたいのですが、しかし、今日はさすがに疲れました。
次回から二回ぐらい分けて書いてみることにします。
全部の団体を書くわけにはいきませんが(でも今なら覚えていますから、全部書けるかもしれません(笑))、良い意味でも、悪い意味でも(?)印象が強かった団体について書いてみましょう。
参考にしていただくことがあれば嬉しいです。

No.376 '01/7/29「宝塚国際室内合唱コンクールの感想(1)」終わり