No.423 '02/4/8

「京都C.モンテヴェルディ合唱団」の成長


「京都C.モンテヴェルディ合唱団」の演奏会が終わりました。
その報告を。

私の好きなヴィクトリア。その「テネブレ」を演奏できたことは幸せです。できれば全曲演奏をと思うのですが、これはもう少し時間をおいて取り組みましょう。
演奏は少し硬くなったようです。リハーサルでは巧くいっていたのですが、特にフレーズの終わりのピッチが不安定になってしまいました。
もっと歌い込みが必要、ということですね。

マドリガーレはいつもながら芸達者のメンバーたちが楽しませてくれました。
構成・台本を担当する小野はより腕を上げてきたと思います。
ただ、当日来て下さった鈴木憲夫さんの指摘にもあったように、寸劇と音楽との間に少しタイム・ラグが生じたようですね。
曲を挟むかたちで進行した方が良かったかもしれません。
でも、寸劇も、少人数のアンサンブルも、そしてソロもそれぞれ良かったと思います。

後半の邦人曲。
小栗克裕さんの「碧の地平」、本番が一番出来が良かったです。
なかなか面白い曲でした。二曲目の変拍子「夜叉」は難しいですよ。リズム感が大事なのですがそれを会わせるのには時間がかかりますね。(演奏を予定されている方々、ご覚悟を!(笑))
全曲ア・カペラという緊張感があるのですが、本番の演奏はそのこともあまり意識することなく音楽的な演奏ができたのではないかと思います。
独特の魅力を持った作品でした。良い出会いとなって良かったです。

鈴木憲夫さんの「永久ニ」、この作品に満足する演奏はなかなか来ないでしょうね。
し終わった瞬間には、すでに自分の中に物足りなさを感じます。
想いが強ければ強いほど、満足な演奏というものがありません。
今回も終わった瞬間に次回への取り組みを考えてしまいました。
来て下さった鈴木憲夫さんは「良かったです」とは言って下さったのですが、私自身はちょっと「物足りなさ」を感じています。
合唱団の問題ではないですね。これは私の「想いの強さ」が原因です。諸問題と折り合いをどうつけるか、それが課題なんです。

合唱団の成長が顕著です。
演奏に安定感が増してきました。
女声達の健闘ぶりは相変わらず健在。加えて、男声たちの成長が全体の安定感に貢献したと思います。
次回の演奏会も楽しみです。

No.423 '02/4/8「「京都C.モンテヴェルディ合唱団」の成長」終わり