No.461 '02/10/3

東京都合唱コンクール(大学部門 A B グループ)


高校部門に続いて大学部門 A B グループを当日のメモをもとに審査の感想を書きます。

皆さんが一生懸命演奏して下さった音楽を評価するという役を担ったわけです。
私がどのようにそれらを聴いたかを明らかにすることもまた必要ではないかと考えます。
「講評」をお渡しすることになっていたらしいのですが、<聴きながら><講評も書く>というのが苦手です。
役員の方にお願いして後ほど事務局に送らせていただくということにして頂きました。
それに先だってまず、ホームページに書くことにします。(これを後に送らせていただきます)
当然のことですが、これは私の感想であって、他の審査員の方々の意見を反映させたり代弁したりすることではありませんのでくれぐれも誤解を生じませんように。
もしご意見などがありましたら私までメール(toma@collegium.or.jp)を頂ければ嬉しく思います。

(大学部門 Aグループ)

東京家政大学フラウエンコール
課題曲はあっさりの演奏でしたね。メゾの下かな?ちょっと音程の悪さを感じましたが全体としては安定した演奏だと聞きました。
自由曲面白かったですね。一人一人の音楽性が問われる曲、その意気込み(?)に感心しましたよ。
私は1位をつけました。全体では3位銀賞でした。

早稲田大学コール・フリューゲル
雑な感じがするのはどうしてでしょうか?パートをもう少しまとめたら断然良くなると思うのですが。最後は美しかったですね。それができるのですから始めから丁寧な音楽作りを感じたいと思ってしまいます。
自由曲はフォルテやピアノはあるのですが、私には音楽として伝わってこないのですね。皆同じように感じるのです。
母音の違いの魅力を是非掴んで欲しいなと思いましたし、拍の頭だけの音楽としてしか聞こえてこないのが歯がゆく感じました。これは音の持続性に関連することかもしれません。
どうも私厳しいようですね。いいものを感じるだけに、何か据わりの悪さ感じるんです。
1位金賞。私は2位をつけています。

大正大学合唱愛好会 リヴァティ
腕をぐるぐる回される指揮の先生が印象に残っています。
ハーモニーや様式や内容などいろいろこれからも研究されることを望みたいと思いました。

創価大学銀嶺合唱団
ハーモニーもよく、アンサンブルも整っていました。しかし、全体的に音程の曖昧さやイントネーションの悪さも私は聞き取ってしまいます。一応できているのですが、言葉の発しかた、ポリフォニーの様式等、もっと魅力的な演奏を望んでしまいました。 2位銀賞。私は3位をつけています。

大東文化大学混声合唱団
ハーモニーは5度が基本だと思っています。是非純正の5度を感じることから始めていただきたいと思いました。
自由曲、これ難しいですね。こういった曲は音程・旋律・和声・リズムを縦から横から作っていかなくてはなりません。
こういった曲にどんどん挑戦されることを評価もし、楽しみともしたいのですが、それには丁寧な基礎固めが必要です。
これには時間がかかりますよね。う〜ん、やはり難しいですよね。
4位銅賞。私も4位をつけました。

立正大学グリークラブ  (シード合唱団)
緻密な音楽作り。変拍子もうまくいきましたね。アンサンブルがいいです。弱音も響きました。
女声の高音に喉声を聞きましたが、全国では頑張って下さいね。

(大学部門 B グループ)

東京工業大学混声合唱団コール・クライネス
大人数をいかした選曲、これが良かったです。
大勢にしてはクリアな響きでした。パートもよくそろい、持続した声も立派だと思いましたよ。 1位金賞。

No.461 '02/10/3「東京都合唱コンクール(大学部門 A B グループ)」終わり