No.496 '03/5/21

円熟の演奏(5月「マンスリー・コンサート」)


あまり私は「マンスリー・コンサート」のことは書かないみたいですね。
既に257回を数えるこのコンサートは私たちの拠点であり、原点の意味合い濃いものなのですが、あまり登場しません。
隠してるわけではないんですよ。(笑)
コソコソしてるわけでもないんでよ。(笑)

日常的な生活に密着した演奏会を、と願って続けてきているのですが、その気持が「演奏会」をあらためてお知らせしなければとか、宣伝しなければ、といったことを意識させなかったのではないかと思っています。
その「マンスリー・コンサート」、会場が谷町の「ルーテル大阪教会」に移ってからとみに演奏が充実してきているように思います。(自分でいうのもなんですが(笑))

しかしホント、「マンスリー・コンサート」は広く華やかには(笑)宣伝はしてませんよね。(笑)
でも毎回熱心に通って下さっている方々が沢山いらっしゃっています。そのことで続けられてきたようなものです。
何度も新聞などで「取り上げましょう」と言って下さった記者の方もいらっしゃたのですが、何故かまだ実現してませんね。(笑)

実は、それでも既に宣伝は熱く団員によって力強く進められているのでした。
それも谷町周辺でです。
地域に密着したコンサートを、というコンセプトでチラシが色々なお店に置かれるようになりました。
快く置くことを了解して下さっているお店の方には感謝です。
団員のこの熱心さには脱帽。
そのチラシをご覧になってお出で頂いたお客様がいらっしゃったと聞いたときの喜びよう、それはもう大変な騒ぎでした。(笑)
というわけで、これからは「マンスリー・コンサート」のことも書いていこうと思っています。よろしくお願いします。

5月のプログラムは「バッハ」から「美空ひばり」まで。(笑)
これが我々の演奏会ですね。(笑)

今回はその中でも特に、J.S.バッハ「ヴァイオリン・ソナタ ハ短調 BWV.1017」が良かったんです。
ヴァイオリン森田玲子、チェロ大木愛一、チェンバロ沖田明子によるその演奏は、バッハの音楽を掘り下げた円熟味を感じさせる印象深いものになったと思います。
リハーサルの時の写真です。

福田 淳、岸さやかのコンビで始まったオーボエによるJ.D.ゼレンカ作品。
ボヘミヤ(今のチェコ共和国)生まれでドレスデンで活躍した作曲家ゼレンカ(1679-1745)、演奏されることもまだまだ少ないようです。
熱心なゼレンカファンも多いと言われています。
こういった作品も併せて聴いていただける「マンスリー・コンサート」(自画自賛(笑))
ゼレンカの作品は来月も続きます。

<もう一度聴きたい>合唱曲特集Vol.1と題して聴いていただいた「大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団」による演奏。
バード、パレストリーナ、シュッツ、武満徹と続き、最後に小椋 佳作曲の「愛燦々」というプログラムを組みました。
合唱団のレパートリーであるこれらの作品を集めて、これからも親しみやすい合唱曲として楽しんでいただければと思っています。
レパートリーの広さがかえって作品にとってマイナスにならないよう、作品ごとに最善を尽くして取り組んでいきたいと思います。

「マンスリー・コンサート」、普通の事として大切に、これからも大阪発信の音楽を提供していくつもりです。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

No.496 '03/5/21「円熟の演奏(5月「マンスリー・コンサート」)」終わり