No.510 '03/7/17

7月「マンスリー・コンサート」


今月の「マンスリー・コンサート」はウイーンから一時帰国している元団員の「福永麻里」の出演です。
ハイドンのカルテット、作品74−2ヘ長調とヴィヴァルディ「調和の霊感」作品3−10ロ短調の合奏協奏曲の二曲に出演。
下の写真はヴィヴァルディのリハ中に撮ったものです。

さて、今月のプログラムは新しい団員紹介の演奏から始まりました。
新団員はヴィオラの白木原有子(しろきはら ゆうこ)。
曲はバッハの「ヴィオラ・ダ・ガンバ ソナタ第3番」です。
ちょっと緊張気味、練習時に聴かせていた響きが残念ながら出ず残念。
でも、これからの活躍を期待したい有望株の一人です。頑張ってくれることでしょう。

二番目はヴァイオリン森田玲子、福永麻里、ヴィオラ法橋泰子、チェロ木村政雄のメンバーで
J.ハイドン「弦楽四重奏曲ヘ長調Op.74-2」を演奏。「アポニー四重奏曲」と呼ばれる3曲セットの二曲目で、斎藤式指揮法の課題曲に用いられるていることでも知られています。
やはり聴かせてくれましたね。それぞれの楽章が持つ様式感を良く弾き分けていたと思います。地味なカルテットのイメージでしょうが、こういう演奏は楽しませてくれますね。

3番目は「大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団」の中からの選抜でニュー・アンサンブルを組みました。
これからのホープと目されるメンバーを入れてのアンサンブルです。
シュッツの「宗教的合唱曲集」から17番「言葉は肉体となり、私たちの内に宿った」、18番「もろもろの天は神の栄光を語り」、そして木下牧子「うたをうたうとき」を歌ったのですが、どれも立派でした。前向きな姿勢を示し、良く鳴った響きで、これからの活躍を印象づけたと思います。

<休憩>を挟んで後半はヴィヴァルディの曲でまとめました。
先ずは、フルートの山本恭平によるフルートソナタ「忠実な羊飼い」第一番。
この曲、ヴィヴァルディの作ではなくフランスのミュゼット奏者ニコラ・シェドヴィルが書いたものであると判明した作品です。
しかし、なかなかの曲ですね。これからもヴィヴァルディの作品として演奏され続けるのでしょうか。

最後は合奏協奏曲。
4人のヴァイオリン独奏者に福永麻里、木村直子、中前晴美、西村綾香、そして「SCO」がバックに並びます。
指揮者なしでの演奏。少し探りながらの箇所もありましたが、良くまとまった演奏となりました。
毎回書いているようですが、「SCO」の充実ぶりには目を見張るものがあります。
良いアンサンブルにこれからも成っていくことでしょう。
下の写真は本番でのものです。
私が撮ったものですね。(指揮していないからできました)

お客さんもたくさん来ていただきました。

八月はお休みさせていただきますが、九月からの「マンスリー・コンサート」も盛況であって欲しいものだと願っています。

これで名実ともに「オフ・シーズン」になりました。
あすから私は石垣へ。
ダイビングです。
暫し、「遊び」に専念しようと思っています。

No.510 '03/7/17「7月「マンスリー・コンサート」」終わり