第15回

音の不思議(2.高い音・低い音)

前回では「音」とは何か、を書きました。
音は<圧力変動>による流れだということでしたね。思い出していただけましたでしょうか?また音の伝わる速度は温度に関係し、気温が低くなると音速が遅くなり、気温が上昇すると速くなるということも覚えていらっしゃるでしょうか?
それではそのことをふまえて次の項目へと進みます。
今回は「高い音」と「低い音」についてです。

空気の<圧力変動>が音の正体と言いましたが、その圧力変化が一秒間に何回起こるかが音の高低に関係します。
一秒間にたくさんの振動を繰り返すと「高い音」になり、回数が少ないと「低い音」になるのです。
この振動数(周波数とも言います)を表す単位がヘルツ(Hz)です。
一秒間に一回振動するのが一ヘルツ。
そしてその音の波は一秒間に340メートル進むのです。
間違えないようにしましょう。
一ヘルツの音も、500ヘルツの音も一秒間に進む速さは変わりません。340メートルです。音の高低に関係なく音速は変わらないということです。

グラフのように横線が一本に波線が書いてある図を見たことがおありでしょうか?
あの横線は時間を表しているのですが、波打つ線の上(山)が圧力が高いことを示し、下(谷)の方が圧力が低いことを示しているのですね。
そして、その山と谷が一つづつあるとそれが一ヘルツです。(くどいようですけど、その波長<山から山、あるいは谷から谷>は340メートルです)
例えば1000組の山と谷があれば、それは1000ヘルツ。一波長は34センチということになります。
その波長が短くなればなるほど音は高く、波長が長ければ音は低くなるというわけです。

ちょっと難しく感じる方がいらっしゃるでしょうね。
こんなことは物理であって、音楽ではないとおっしゃられるかもしれません。
しかし、もう少しお付き合い下さい。
私の言いたいことはこの先にあります。早くそのことを書きたいのですが、順番があります。ちょっと我慢してお付き合い下さいね。
というわけで、今回はこれだけです。
次回は「音の高低と強弱の関係」についてです。


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