第103回('05/12/07)

好評いただいている「アウローラ・ムジカーレ」のCD

ヴォーカル・アンサンブル「アウローラ・ムジカーレ」のCD、「ベスト・セレクション」が好評のうちに迎えていただいているようです。
発売した演奏会場では即売り切れ。スタッフの嬉しい誤算が続いています。

結成してから随分となるのですが、合唱団の中心的なメンバーだけあってなかなかスケジュールの調整が付かず、演奏会や独自の活動が、要望が熱いにもかかわらず出来ずにいました。
30周年記念という節目ならばと計画した集大成的な企画が<CD制作>でした。

「アウローラ・ムジカーレ」は私の目指す理想の具現化です。
とは言っても、勿論<完全>とはいかないわけですが今望むべき最高のアンサンブルが出来上がったと自負するところです。
1)発声の統一
2)音楽性の統一
3)メンバー相互のコミュニケーション
4)個々の<個性的魅力>
5)音楽への深い愛情
6)精神性
7)メッセージ性
8)<音楽>の楽しさの追求
等、アンサンブルをより良く楽しむための課題を追求してきました。
紆余曲折はあったものの、「アウローラ・ムジカーレ」は真っ直ぐに伸びてきたと思います。

合唱団は<人>の集まり。
それぞれに<人生観>が異なります。
出来れば<音楽>を拠り所とする人生をと私は望みました。
<音楽>で泣き、笑い、勇気づけられ、慰められ、喜び、考え、思い、生きるエネルギーを貰い、生きるエネルギーを発する。
そのような<拠り所>となる<音楽>。
そのことを中心に据えた<人>の集まりであって欲しいと願いました。
「合唱団」の私の理想です。

その「合唱団」の中心的人たちによる「アンサンブル」。
それを創るのが「合唱」での私のやるべき仕事の仕上げのような気がしていました。
「アウローラ・ムジカーレ」はこのようにして誕生しました。
大所帯の「合唱団」と少人数の「アンサンブル」、この両輪によって互いを高めあっていく、互いの見えない部分を見る。
それが理想の活動ではないか、そう思いました。

お聴きいただいた方々から熱いメッセージが数多く寄せられています。
「アウローラ・ムジカーレ」のメンバーにとって、費やしてきた音楽の歩みへの何よりの励みです。

「アウローラ・ムジカーレ」ベスト・セレクション

上の写真、場所はシュッツ生誕の地「ケストリッツ」、シュッツが受洗した教会の眼下にあるシュロス・ホテルの庭です。
これを撮っているとき感無量でした。
メンバー一人一人の目映さが忘れられません。



【追記】

このCDに、新井 満さんの「千の風になって」を収録しています。
私の拙い編曲なのですが、これは若くして逝った「五十嵐玉美」の音楽葬のために書きました。
お寄せいただいた感想ではこの曲を気に入って下さった方が多いようです。
メンバーの心がきっと通じたのだと思っています。
楽譜が欲しいとの要望もあるようです。検討してみたいと思います。

第103回('05/12/07)「好評いただいている「アウローラ・ムジカーレ」のCD」この項終わり。


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