第48回('99/8/23)

チームワーク

旅行は団員と共に行くことが多いです。
スキー、ハイキング、ダイビングなどがそうですね。
お酒を飲む場合も大人数になります。
二、三人で動くことも結構ありますが、これもプライベートとはなりません。
一人で山歩きや旅行をしたのは随分昔となりました。
今一人で行く所といえば、書店にパソコンショップですね。

私たちが行くところ常に注目です。「どういった集まりですか?」とよく聞かれます。
たんに人数が多いからということもありますが、陽気なこと、そしてとにかく声がでかい(特に笑い声が)のがその要因ですね。
「何をされているのですか?」という質問にはしばらく言葉を濁しておきます。
たいがいその後も不思議そうにチラチラ見られます。

それぞれの動きが派手です。しかしだからといってハメを外して困るといったことはありません。
常に人を意識しての動きだからでしょう。
受けをねらうのが上手いです。雰囲気を作るのが上手いです。いわゆるノリの良さは抜群ですね。でも独りよがりはないです。常に人の気配を感じながらの行動です。

仕事の分担が決まっていきます。
交渉するもの、注文を取るもの、旅行やハイキングのチケットを扱うもの、それぞれがそれぞれの場所で動きます(自分で、あるいは新たな指名を受けて)。
特に会計が充実してますね。
さすがにこればかりは誰でも出来るというわけではありません。
傾斜配分料金の発行が特徴です。(いわゆる割り勘負けはしない、ということですし、貧乏人・学生対策もあるらしいです)
それぞれの連係プレーがスムーズです。
女性たちがその中心です。

話の内容は雑多。
実のない話もいっぱいです。個人的ニュース、音楽の話、議論を戦わせている者、叱られているコーナー、その傍らでそれをフォローしながら盛り上がるグループ、それこそやかましい集団ではあります。
時に私が喋るときは一瞬「し〜ん」。
離れていても全員の耳はピンと立った状態。
そこのところだけ取り出せば、もうちょっとした「怪しい集団」そのもの。
直ぐに何事も無かったように(というか新たな陽気さにつつまれて)バラバラの行動。

支配のない統一
統一されないチームワーク。
個人的自由によるチームワーク。
個人の業のチームワーク。
常に外に開かれるチームワーク。

一人でいることの自由さは格別です。
人に干渉されることもなく、自分の世界を満喫できます。
でも、人生とは人とかかわって生きなければならないもの。
<集団の楽しみ>を模索しています。

良い集団の条件とは、

目的を同じにすること。
目的を明確にすること。(ちなみに私の役目はこれを示すところにあるでしょう)
<他>を生かすこと。
<自分>も生きること。
<他>を知ること。
<自分>を知ってもらうこと。

そして、結果として
集団のエゴをもたないこと。
開かれた集団(何事もオープン)であることが最も重要なことです。

合唱団という集団。
集団はチームワークのよさでその力を発揮することができます。
それが音楽上での「アンサンブル」を良くすることと無関係ではないと思うのです。

第48回「チームワーク」この項終わり。