1997/10/23
<10月24日,「シューベルト生誕200年記念」コンサートへのお誘い>

(今回の担当:Alt 山本祐子)

最近、すっかり秋めいてきたかなと思っていたのですが、大阪ではここ数日急に夏日になったりと気温の変化が激しいですね。皆さまお元気ですか?体調にはお気をつけ下さいね。
さて、この日誌でも報告させて頂いていましたいずみホール主催の「シューベルト生誕200年記念」コンサートがいよいよ明日に迫ってきて、練習もいよいよ大詰めを迎えています。ミサ曲第6番のアンサンブル・シュッツとの合わせも3回を終え、今日の最終「オケ合わせ」を残すのみとなりました。数少ないアンサンブル・シュッツとの合わせですが、ここでアンサンブルと合唱団の真剣勝負が繰り広げられるのです。合唱団が練習を重ねてつくってきたものを数少ない合わせの間にアンサンブル・シュッツのメンバーは感じとって一緒に音楽を作り上げていくのです。緊張する、そして本当に楽しい時間です。

  今回のコンサートは「シューベルト生誕200年記念」と銘打ってシューベルトのミサ曲第6番をメインに置き、前半ではシューベルト及びその同時代の作曲家の名曲の数々を聴いて頂ける本当においしいおいしいプログラムになっています。
  前半で演奏する曲は全曲とも大阪コレギウム・ムジクムのホームページの演奏会案内で曲名等をご覧頂けるのですが、その中からちょっと紹介させて下さいね。
シューベルトの「葡萄酒と愛」。これは男声合唱で歌われるのですが、私はこの曲が大好きです。男声がとってもうらやましいです。(歌いたくてしょうがないのです)シュッツ合唱団の誇りである男声のハーモニーを、そしてドイツ語の早口言葉(?)を是非聴いて頂きたいです。
同じくシューベルトの「わたしの眼は涙で濡れている」。この曲はソプラノの3部合唱で歌われます。この曲はソプラノの高音での3声の和声の軋みが本当に泣けてくる曲です。
シューマンの「流浪の民」。この曲は合唱をしたことのある方は「歌ったことがあるよ」とおっしゃる方が多いのではないでしょうか。私事ですが、私が合唱を始めたのはこの曲を小学校6年生の時に聴いたのがきっかけだったのでした。もちろん、今回はドイツ語で演奏するのですが、これにはみんなちょっと手こずりました。歌詞が多くてテンポも速いので、みんな「これは暗譜するしかないね」といってひたすら練習!の日々です。
そして、ブラームスの四重唱曲「おお美しい夜」、無伴奏合唱曲「秋に」を演奏します。
ブラームスの和音進行とフレーズの長さ(精神性と言えばいいのでしょうか)はすごいです。私の数少ない語彙では紹介しきれません。これは是非聴いて感じて頂きたいです。 この他にもメンデルスゾーンの「おお雲雀」などなど名曲を聴いて頂けます。お楽しみに! これらの曲の内、何曲かはピアノ伴奏付きなのですが、今回は京都C.モンテヴェルディ合唱団の伴奏者でもある木下亜子さんとの初共演でお送りします。  

そして後半は、シューベルトの死の年の夏に作曲されたミサ曲第6番変ホ長調を演奏します。シューベルトはその短い生涯の中でミサ曲を7曲書いていますが、その中でもこのミサ曲は彼自身の信仰告白であり、モーツァルトの「レクイエム」に対応する宗教音楽であると言われています。全曲を通して素敵な曲ですが、私は特に「Agnus Dei (神の子羊)」のテーマのところが好きですね。なかなか演奏されることのない名曲ですので、是非お聴き逃しなく!!

10月24日(金)の19:00開演ですので、お勤めの方も会社帰りにいずみホールまで足を運んで頂ければと思います。皆さまのお越しを心よりお待ちしています。


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