クレマン・ドゥヴォーは、1979年にフランスのポンタルリエでうまれた。
これはもちろん、いいことだ。
はじめて絵の世界に足をふみいれたのは、ずいぶんちいさいころだった。
彼の部屋の壁紙には、ちっちゃな家がたくさんたくさんならんでいた。
その家という家の窓を、クレマンは、ぜんぶきいろくぬったんだ。
夜、ひとりっきりでねむるときも、さみしくならずにすむように。
それはそれは、すてきな作品だったけど、これはいけないことだった。
学校では、先生の話を熱心にきく生徒だった。これも、いいことだね。
だけど、はなしをききながらも、一日中絵ばっかりかいていた。
これは、あんまりいいことじゃない。
そしてある日、イラストレイターになるぞ、って決めた。
すごくいい思いつきだ!って、うれしくなった。
自分の好きなことをして生きていけるなんて、そんないいことあるだろうか!