No.693 '12/06/12

愛知県合唱連盟合唱祭ワークショップ


最近、講習会・ワークショップが好きですね。
直接的に反応が伝わって、どんどん空気が変わっていきます。このライブ感覚が私には合っているようです。
審査員として順位を付けたり、講評などもそれなりに大事なことだと判るのですが、このライブ感覚には引き寄せられます。
もともと音楽の演奏に順位を付けたり、優劣を指摘したり、欠点を見つけ出すのは苦手です。とても苦手です。
つい良いところばかりを楽しむ私が居て、気がつけば「比べようがないじゃないか」と思ってしまっている自分に気付いてハッとして冷や汗をかいています。
出来上がったものよりは、出来上がっていく様(プロセス)を皆で確認して、どんどん音楽が濃くなっていくのを楽しみたい私だと思います。
演奏している人と納得の音楽作りをしたいのですね。
ですから、講習会・ワークショップが一番似合っていると思う私です。

今回の「愛知県合唱祭」、二年前にお話があったのですが、スケジュールが合わなくて頼まれてから二年目に実現しました。
「名古屋ビクトリア合唱団」が愛知県で活動しているのですから、できるだけ地元の合唱界の方達ともお知り合いになりたく、
楽しみにしていただけに一年づれたことは私の中では大きかったですね。
しかし、今回多くの方達の前でお話や指揮をさせて頂いたことは大きな、本当に大きな喜びでした。

内容は以下のようでした。
2012年度 第51回愛知県合唱祭 ワークショップ
(演奏グループに対する講評。発声講習会。ワークショップとして木下牧子さんの混声合唱曲集「にじ色の魚」から「お早うの朝」、 アカペラ・コーラス・セレクションから「鷗」、そして千原英喜さんの混声合唱とピアノのための組曲「雨ニモマケズ」から「雨ニモマケズ」。

下の写真は「発声講義」ですね。
プレゼンを使いながら「ヴォーチェ・ディ・フィンテ」の理論と作り方を説明しているところです。
熱心に聴いて頂きました。そして驚いたことには若い人たちには理解が深まっていると思わせる反応です。
5、6年前には想像できなかった状況です。
スムーズに講義は進みました。

いましばらくお待ち下さい

下の写真は「倍音」の説明をしているところ。このあたりでも反応は充分。声を出してハモった時など皆さんの納得の表情は今も忘れることができません。皆さん良い笑顔でした。

いましばらくお待ち下さい

「お早うの朝に」のお披露目演奏ですね。ピアニストの掛川さんのサポートもあってリズムに乗ったいい演奏をしてくれました。

いましばらくお待ち下さい

下の写真。二日目、10日(日)の大学生を対象にしたワークショップです。
曲は千原英喜「雨ニモマケズ」から終曲「雨ニモマケズ」。
曲を分析しながら進めました。その結果、千原さんには内緒ですが(笑)、楽譜と違うことを歌ってもらったりしています。
大学生の諸君よく歌いましたね。声量もあるのですが、先ずは理解度が素晴らしい!ついつい調子に乗って色々お喋りが過ぎたかもしれません。
ただ、だんだんと判ってきたことなのですが、褒めたいところが一杯あるなかでどうも顔の表情がなさ過ぎる!
皆、「お利口さん」の歌なんですね。
「もっと自分の感じる思いでうたいませんか!体が動いても良いのです。少々調子っぱずれになっても良いのです。気持ちを表情に表して、思いを伝えたいと願って歌うことが良いのです!」と檄を飛ばしました。(笑)。
歌っていた学生の中にそれ以後歌い方も表情も180度変わった人を何人も見つけ出しました。その時の私の心はドキドキ、そしてハッピー。

いましばらくお待ち下さい

解説や説明も大切なのですが、見本を見てもらうともっと理解しやすい。ということで「名古屋ビクトリア合唱団」のメンバーに出演をしてもらいました。「こんな風になるのですよ」「こんな風なアンサンブルになるのですよ」と。
歌い終わった時に大きな拍手がおこったと覚えているのですが、とにかくそれ以後の学生たちの反応はまたまた激変します。

いましばらくお待ち下さい

以下はそのお披露目演奏のステージです。
本番はワークショップ時よりも集中力が少しなかったように思いましたが(正直ですからつい言ってしまします[スミマセン])まずまずの力演だったでしょう。(それにしても、こんなに沢山いたのですね!(笑))

いましばらくお待ち下さい

次は「鴎」のワークショップ。
私も少し疲れてきていますね。(笑)
しかし、受けて頂いた方々の熱心で反応の良い歌にどんどん私も熱をおびていきます。(笑)
とくに、ソプラノとベースに耳が集中します。
アルトとテナーはもう少し時間をかけて曲作りをしたかったですね。もっと全体が変わったかと思います。
参加者全員良い歌い手でした(お世辞ではけっしてありませんから、本音です)

いましばらくお待ち下さい

一生懸命の私ですね。(笑)
もう、伝えたいこと、して欲しいことが一杯。夢中で身振り手振り足振り?(笑)よろしく奮闘していました

いましばらくお待ち下さい

お世話になりました。ありがとうございました。
(左)愛知県合唱連盟理事長 長谷順二氏、(右)副理事長 河辺泰宏氏、そして運営に関わられた連盟の全ての方々に心から感謝申しあげます。

いましばらくお待ち下さい

(書き添えさせてください。聴かせて頂いた理事長の率いる「合唱団ノース・エコー」の演奏が印象に残っています。その時の自ら弾かれたピアノ伴奏にも!)



No.693 '12/06/12「愛知県合唱連盟合唱祭ワークショップ」終わり