第142回('12/09/14)

体調管理

その時その時を集中、熱中するタイプだと私自身思っています。
まぁ、そのように「今」と「前」しか見ない人ですから、一瞬一瞬が大切だと思うことを幼い頃から身に付けたのでしょう。
過去に囚われるよりは、未来をより良く考えることで道は開かれているということを幾つかの実体験で知ったからかもしれません。
私は熱血派の集中型人間、<今派>です。

それが高じて3〜4年前から体調が狂ってしまったようです。(と書きますが、そんなに重症ということではありません。念のため)
ご多分に漏れず高血圧(家系も関係あるらしい。処方薬を飲んでいます)、糖尿(一時検査の時に高い数値が出ました。が、今ではこれは気を付けなければなりませんよ!というレベル。処方薬なし)。
とにかく医者からは「痩せてくださいね」と言われ続けている、体力、筋力衰え始めた63歳<黄昏人生>を歩んでいます。
幼い頃から遊びで鍛えた体力もそろそろ使い切りの状態。これまでに大怪我も、大病もなく過ごしてきた元気人間の陰りが見え始めた感は否めません。
体の変調の原因は加齢によるということが大きいでしょう。男の更年期でもありましたし。しかし一番の要因はそれに伴った体力・筋力の減退ですね。

一時はジムに通っていたこともありました。その施設が閉館(今は大手の施設と代わっています)となったことで止めてしまうのですが、その後は忙しくなったこともあって強制的に体を鍛えることもなくなりました。
これではダメだと、一念発起でダイエットに挑戦。一年半ほどかけて9キロ体重を落としたこともありますが、今では徐々に体重も戻っていて一日一日焦りの日々。
考案した発声の「腰割体操」を実践するも(この効果は高いです。皆さんに自信をもってお勧めします)、毎日実践できず(これは何時も反省です!)後悔の連続。

その矢先に「ぎっくり腰」をやってしまいました。
10日間寝たきりでした。
辛かったですね。練習ができなかったことが。
肝心要の腰。いかに腰に負担をかけ弱くなっていたことか。それを取り巻く筋肉群の衰えが著しかったことか。
「ぎっくり腰」になる前の2ヶ月は随分と私自身「危ない」と思わせる日々が続いていました。
そして「東京合唱講座」を終えて二日後、その「ぎっくり腰」です。
当たり前のことですが、毎日の運動、体力づくりが大切ですね。
静養も大切なのですが、体力、筋力づくりもしなければならずそのバランスがどれほど困難な問題となるか。
指揮者の感情の起伏、激しい指揮の動き、そして演奏会のための持久力を維持するにはこのバランスがとっても重要なわけです。
「誰か、私の体調管理のトレーナーをして欲しい!!」と叫びたくなります。
現場では練習をつけ、練習後はコミュニケーションをとり、デスクワークでは資料を調べ、スコアを読み、音楽を聴き、原稿及びInternet上の情報発信を書き、時折作編曲も。
一日24時間は少な過ぎます。

このたびの「ぎっくり腰」をお知らせしてからは、多くの方々からお見舞い、励ましのお便りを頂きました(TwitterやFacebookなどでも)。
とても嬉しかったです。また、諸先輩のアドバイスに励まされ、お教え頂いた処方など確かに頷かされることも多かったです。
体調管理は必須ですね。 現在の住まいに引越をしてからは少し休養もとれるようになりました。私の朝は7時ぐらいから一日が始まるのですが、3〜4時間集中して仕事をした後仮眠をとれるようになりました。
このことは自身の中で大きな事柄です。仮眠は一時間ほど(20分のこともあれば30分の時も。まるまる一時間経ってしまうこともあります)。
この仮眠が静養の時間でしょうか。午後からもこのパターンが続きます。仕事をし、そして少し休む。それから夜の仕事場へと向かうというスケジュール。
このリズムが私の毎日です。
では運動、体力づくりはいつ?
このパターンでは早朝か、第一段目(午前)の終わり、あるいは第二段目(午後)の終わりということになるのですが。ここが悩みどころです。

今は「ぎっくり腰」後で用心の日々なのですが。基調である体調は一時に比べて良くなっています。
以前は(3〜4年前)目眩がしたり、動悸がしたり、人が多いところでは閉所恐怖症のようになり、外に出掛けるのもままならない状態でした。
明子さんと共に出掛けるようになったのはその頃でした。
彼女にも仕事があるのですが、私の付き添いを優先しての二人三脚です。
どうしても一人で出掛けなければならない時には明子さんに代わって幾人かが私の付き添いをしてくれるようになりました。
迷惑だと解っているのですが、甘えて助けて頂いています。(私の仕事を手伝ってもらう、観てもらうという意図もあるのですが)
とにかくその頃から二人(あるいは数人)での行動となりました。

そろそろ独り歩きもしなければならないのですが、幾つかの要因もあっていま暫くは複数でのお出かけになるかと思っています。
集中、熱中型の人間には危ない「事故多し」の外の世界です。歩きながら思考しています。電車やバスの中は本読みですし、集中の思考が続きます。
仕事場では情報の管理をしてもらっています。私の管理能力は現在満杯の状態です(忘れる事がないようにと思い続けることが思考を妨げることに繋がっています)。
バス、電車、飛行機などチケット手配から案内までなんと多くの事を手伝って頂いていることか。
車でしか行けないところにも乗せてもらっています。それら常に明子さんを含む複数での移動。
その中で5分でも10分でもいいから運動をしなければなりません。
発声体操の一部が良いですし、筋力をつけるための効果的な運動も必要です。
究極の「体調管理」、これが一番の私の課題かもしれません。

第142回('12/09/14)「体調管理」この項終わり。


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