Date: Sun, 5 Jan 97 13:00:57 +0900
From: 上田達也
Subject: [OCM:01735] 青春紀行その 5
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「恐怖の館 駅前スピカ・イン」
松本での宿は、駅の目前にあるス
ピカ・インだ。ツインで1万8百円
と、お手頃。価格・部屋・サービ
スのバランスは、標準的なビジネ
ス・ホテルだ。
僕たちの部屋は8階の1812号室。年
末から「御馳走攻撃」に疲れ果て
ていた僕は、この紀行を書く事も
出来ずに床に就いた。
深夜1:23。パンダロンが僕を揺り
起こす。「あの水音、まだ聞こえ
るよ。」
そう、就寝前に聞こえていた水音
が、まだきこえるのだ。パは追い打ちをかける。「怖い夢見てん。ド アから人が・・・」
やめろぅっ!僕も怖い夢は嫌いだ。
僕はドアのチェーンロックを掛け
に行き、水音がどこから来るのか
を確かめた。どうやら通風孔の様
だ。「これはエアコンの冷却水の
音だ。」とパと自らに言いきかせ
、眠る事にした。
そして・・・僕も見たのだ、悪夢
を! 余りの恐ろしさに、僕には
その夢の内容を書く事は、とても
出来ない。もちろんそんな僕に、
冬のエアコンが冷却水を使うのか
どうかを確かめる勇気など、あろ
うはずがない。
スピカ・イン1812号室、そこに何
があるのか、僕は知らない。
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