2000/6/15
<6/25・現代曲シリーズへのお誘い!>

(今回の担当:BASS.竹内 幹)

(今回は『シュッツの会だより』6月号からの転載です。)

 さぁ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい!
 うちはいろんな“現代音楽”を取りそろえてるよ!

 何?現代音楽には興味ないって?まぁまぁ、そう言わないで。
それならこれ聴いてみなよ、ジェラルド・フィンジの『Magnificat』!
ほら、あんまり現代音楽っぽくねぇだろう?綺麗なメロディーとハーモニー、 とっても聴き易いだろう?合唱と弦楽合奏の共演っつうのも楽しいよなぁ。短い曲だけど、オレも大好きなんだよ!

 それから、こんなのはどうだい、アルヴォ・ペルトの『Trisagion』。
日本語で「三聖唱」って訳されてるんだが、歌の曲じゃねぇんだな、これが。
 弦楽合奏のこの曲は、古い東方教会の聖歌を元にしてるんだ。楽器で歌を表現して いるってとこかな。実際何か歌詞が入っていたな、ってことが聴いていてわかるんだ よ、面白いぜ。
 この作曲家の作品は、独特の和音と緊張感がいいんだよなぁ、うん。

 えっ?もっと色々なものを聴いてみたい?
 んじゃこれはどうだ、尹 伊桑(ユン・イサン)の『クラリネット五重奏曲 第一番』!
 この作曲家は韓国出身なんだ。東洋のイメージと西洋のイメージが交錯するような 曲で、前の二曲に比べると、刺激的なリズムや和音が使われていて、より現代音楽ら しい感じがするんだ。でも、そんなメチャクチャじゃないから、現代音楽を聴き始め るには向いてるんじゃねぇかな。誰かが、聴いてると次々と色々な絵が浮かぶ絵画的 なイメージの曲、って言ってたっけ。

 何?日本の曲も聴いてみたいって?
 それならこいつ、千原英喜作曲の『おらしょ』だ!
 お客さん、かくれキリシタンって知ってるかい?この曲は、そのかくれキリシタン の祈りの歌を題材にした合唱曲なんだ。長崎の民謡や、キリスト教伝来当時の音楽、 もちろんかくれキリシタン達が伝承してきた歌‘オラショ’も使って、かくれキリシ タンの世界を音楽で表現しているんだ。すげぇだろう?

 そうそう、‘オラショ’と言えばこの曲を忘れちゃいけねぇ、柴田南雄作曲の『宇 宙について』!この曲は各国の世界創造の神話や、さっき言ってた‘オラショ’、少 数民族の祈りの歌、最後には華厳経っていうお経まで飛び出して、‘宇宙’を表現し てるんだ。宇宙っていっても星が浮かんでる宇宙じゃなく、我々の住んでる世界、み たいな意味合いが強いかな。
 この『宇宙について』のすげぇ所は、シアターピースって言って、ただ歌うだけじゃなく演奏しているホールいっぱいを使ったパフォーマンスにあるんだ。客席の横を演奏者が通って歌ったりするんだぜぇ。しかもそれがホール全体に広がって行くから、みんなこの『宇宙について』の世界に包まれてしまうんだ!聴くだけじゃなく、体全体で感じることのできるものすげぇ曲なんだぜ!!
 今ここで体験してもらえねぇのが、すごく残念だよ。

 えっ、何?いまオレが言った五曲全部が一度に聴ける演奏会があるって言うのかい?
 そいつは豪華だな、なんて演奏会だい?
 『大阪H・シュッツ合唱団第34回定期演奏会「第11回現代音楽シリーズ」』?
 へぇ〜そうかそうか。で、いつどこでやるんだい?
 6月25日に大阪のいずみホールで?
 もうすぐじゃねぇか!すぐにチケット買いに行かなくっちゃ!どこでコイツのチケットは手に入るんだい?
 大阪コレギウム・ムジクムの事務所か、いずみホールで。チケットぴあでも取り扱ってるのか。何?大阪コレギウム・ムジクムのホームページからも買えるってぇのか。
 そいつぁ便利だ。
 おっとこうしちゃいられねぇ。早速チケット買いに行かなくっちゃ‥‥‥。
‥‥‥皆様のツッコミ、もとい、ご来場をお待ちしております。


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