No.565 '04/9/15

ライプツィヒ(Leipzig)観光


さて、昨日はちょっと観光化してしまっているライプツィヒに熱が冷めてしまった私。
疲れていたのかも知れません。また前回訪れた時の印象が強すぎたのかもしれません。今日は思いっきり<見てやる>って感じで、「いざ市街へと参ろう」と繰り出します。

やはり「トマス教会」へ行こうとホテル前を午前10時過ぎ出発です。
青信号の早いこと。(つまり間隔が短いんです。絶対にこれは走って渉れということでしょうね。(笑)それぐらい早く赤に変わります。当然「赤」は長いです。これにはちょっと閉口です!)
歩き始めてすぐに雑貨屋さんに入ります。
財布を買いたかった私。みんなを待たせて直ぐに用を済ませるはずだったのですが、皆も店に入り始めます。結局そこそこの時間を過ごすことになりました。
私は財布を購入。鞄も気になったのですがそこは我慢。皆も小物をいろいろ買っていましたね。このお店とても安かったのです。そういえば、日本にだって同じような店が増えていますね。どこも同じになってきました。

さあ、店を出て再び歩き始めると、可愛い笛の音が聞こえてきます。
可愛い子供二人が「ストリート・ミュージシャン」をしているんです。
兄弟でしょうか。年上の女の子(年は7-8歳でしょうか)は笛、年下の男の子(5-6歳かな)はハーモニカです。
笛はなかなか上手でしたが、ハーモニカはむちゃくちゃ(笑)。
二人の前には、お金を入れてもらう箱がしっかり用意されています。(そこにコインを入れる人を私は見ました)
「へえ〜、こんな小さな子もするんだ」とちょっとビックリした私です。箱も用意してですよ。

トマス教会に着きます。昨日は堂内に入らなかったのですが、今日は入っての見学です。さっそく花束を用意していた倉橋さんがバッハの墓標板に献花します。
目につくオルガン。後方正面に設置されている大オルガン(ロマンティック様式)はバッハ作品の演奏には適していませんね。
以前から望まれていた新しいオルガン。バッハ作品を演奏する目的のために作られたその新オルガンが2000年に設置されています。
残念ながら音は聴くことができなかったのですが、さて、どんな響きがするのでしょう?
正面右にはバッハ時代の楽器が陳列されている聖具室。弦楽器と打楽器(ティンパニー)も展示されていました。
バッハ一辺倒の教会という印象です。まぁ致し方ない事なのでしょうが・・・・。
教会のパンフによると(何と日本語によるパンフレットもあるんですね。訪れる観光客が多いということでしょう)、1884年-89年に教会の大修理が行われ際、バッハの時代(1723-1750)の装備はすべて取り除かれたとのこと。つまりバッハを偲ぶものは何もない!ということなんですね。
1990年、東西ドイツの統一をきっかけに新たな教会修理の計画が立ち上がったそうです。「バッハの教会」というコンセプトによるところが大ということなのでしょうが、これからどんな計画があるのか?ちょっと楽しみですね。

さて、教会を出ると隣接している「Thomas shop」へ。凄まじく買いものが始まりました。(笑)
それをじっと見守る私です。(笑) 皆、よく買いましたね。何度も訪れている団員もいたとか。
バッハ・グッズは偉大です。(笑)

買いものも一旦落ち着いたところで、私の計画を実行する時がやって来ました。
昨日の「夏のコンサート」が気に入りません。(笑)
それならば、あの有名なバッハ像の前で(昨日のコンサートと同じ場所です)合唱です。
で、バッハのモテット「主に向かって新しい歌をうたえ」を歌います!
ウ〜ン、これがなかなかの出来。
道行く人たちが立ち止まります。
向かいの建物の窓が開かれて聞き入っている人が現れます。
レストランの人たちも聞き始めます。
終われば拍手。
女性が何人か近づいてきます。「あちらで歌声を聞いて急いできたのだが終わってしまった、もう一度歌ってくれないか」ということらしい。リクエストにお答えして(笑)、歌ってしまうのが我が仲間達です。
バッハの前で<バッハのモテット>、清々しい思いで私はずっとビデオカメラで彼らの姿を追っていました。
(聴いていた何人もの方が声をかけてきます。日本の方もおられました。その方からその時の写真を送ってきて頂いています。そこには「美しい合唱に感動!素晴らしい想い出に感謝!」って書いてあるんです。出会いって素晴らしいです)

トマス教会を後にして、私の好きな<シュロの木>のニコライ教会へ。
シュロの木をデザインにした柱が強烈な印象です。
バッハもここで重要な作品を初演しています。
私はこの教会が好きですね。今も社会運動の拠点となっていることも魅力的です。
開かれた、それも観光というだけではなく、人、世界に向かって開かれているということを感じる教会です。ライプツィヒに「ニコライあり!」ですね。
教会へ行っては見たのですが、残念ながら昼間は入れないとのこと。(オルガンの調整をしているらしい)
4時に開放されるそうなので、一旦解散することに。

4時、ニコライ教会に再集合。
他の観光客も訪れています。教会で一時間を過ごしました。(結構長かったですね)

ニコライ教会を出た我々は夜の食事へ。
ゲーテのファウストに登場する「アウアーバッハス・ケラー」に行くことにしました。
以前来たときに玉美さんと食事したところです。
地下にあるレストランなのですが、ここの料理が美味しかったことを記憶しています。
そこに向かっているとき、またまたストリート・ミュージシャンに会います。
こんどは大学生でしょうか?
10人ほどの人数。キーボードを用意してのポピュラー・ミュージック。
そこそこの演奏なのですが、雰囲気の良さはありましたね。ここでもしっかりお金を入れて下さいの箱(帽子だったかな)が置いてありました。
ちょっと聴いていましたが、「これで聴かせてるの?これでお金を入れてっていうの?」という感想。好感は持てるのですが、これを聴いていては彼らのためにならないとの「親心」(?)(笑)でその場を離れることにした私です。
我々が歌ったらどうなるだろう、なんて考えていたのですが、なにせ私たちにはこういう場面で歌うポピュラーミュージックがありません。(笑)
真剣に!「これからはこんなシーンで歌える<我々のポピュラーミュージック>を作ろう」なんていいながら「アウアーバッハス・ケラー」へと向かいました。

8時頃レストランへ。料理もビールも美味しかったですね。
思い出話をしたり、今回の演奏会の話をしたり、それはもう落ち着いて(店の中は人の声で結構うるさかったのですが(笑))ホッコリしてました。
9時30分頃、食事を済ませ外へ。
ホテルへと千鳥足(?)で帰ります。(笑)
ホテルを目の前にすると、とたんに昨日も行ったあの「ケストリッツァー」を飲ませる店が私を引っ張ります。(笑)
またまたそのお店へと入ります。(目の前がホテルというのがいけません。その油断が<もう少し>となるわけです(笑))
ここで、気持ちよくまた就寝ということになるはずだったのですが、なんとここでギターを持った若い男性が現れたのです!
ギターをおもむろに出し、私たちのテーブルの前で座ってですが歌い始めるんですね。まぁ、これも面白いかなと思いながらやりたいようにさせていたのですが、いかにも<聴かせてやっている>という鼻持ちならない演奏が気になり始めてちょっと機嫌の悪くなる私。
ちょっと媚びもある演奏で一層私は気持が悪くなります。(もう少し長引けば、あっちへ行ってと言ってたかもしれません)
彼は察したのか、演奏止めます。
それで去ってくれれば良かったのですが、なんと例のお金を入れて下さいの箱を取り出して要求してくるんですね。
それは「ストリート・ミュージシャン」だったというわけです。
他に、私たちの後ろのテーブルにも5〜6人の客があり、そこへも彼は行くのですが誰もお金をいれません。
彼は去っていきましたが、これちょっと気分を害しました。
もう少し演奏の仕方や内容ならば気も良くなったかもしれませんが、あのお仕着せ、あの演奏ではいけません。
まぁ、店の人たちがほったらかし、放り出さないというのはいいことだとは思いましたが。

翌朝9時、次の訪問地ブレーメンへと向かうべくホテルカウンターの前に集合です。
電車の旅を楽しみにしていた我々を落胆させることが起こる移動となりました。
その話は次回です。



「シュッツ・ハウス」の前で撮った「アウローラ・ムジカーレ」の間違い探しの答えです。
お判りになりました?
暗くて小さな写真だったのでお判りにならなかった方も多いかと思いますが、答えは、カウンターテナーの池内氏が来ている浴衣、実は裏表逆だったのですね。
本人も人に言われて気がつく始末。それまで撮っていた写真は当然ボツ。池チャン、大急ぎで着替えに行ったのですが、後の祭りとはよく言ったものです。(笑)
あまりこういったミスというか何というか、しない人なんですがやっぱり疲れていたのか、ぶっ飛んでいたんでしょうね。(笑)



No.565 '04/9/15「ライプツィヒ(Leipzig)観光」終わり