No.643 '07/10/19

女声合唱団「りんどう」が初の委嘱作品


去る13日、「りんどう」の定期演奏会が終わったのですが、そのプログラムの中で一際お客様から拍手を大きく頂いた曲がありました。
それが、千原英喜氏に書いていただいた「みやこわすれ」です。

1.薔薇のかおりの夕ぐれ 2.はっか草の花 3.すみれ 4.みやこわすれ からなる組曲です。
女声合唱曲らしく、優しく、愛らしく、切なさもある心にそっと入ってくる素敵な曲。
当日のアンコールはこの中の「みやこわすれ」にしようと思っていたのですが、お客さまのご要望もあって「はっか草の花」も演奏することになりました。
詩と曲とがピッタリと一致し、それはそれは心に迫ってくる曲です。それをもう一度と大きな拍手を頂いたのには驚いたのと同時に”さすが「りんどう」のお客さん”と思ってしまうほどの納得でした。

委嘱作は最終ステージでの演奏。第一ステージでは「鈴木憲夫」、第二ステージは「ポピュラー曲」、第三ステージは「信長貴富」の作品と今回は組み入れたのですが、「りんどう」はその歌い分けを見事にやってのけましたね。
毎年思うことなのですが、この合唱団まだまだ「成長」し続けていると言って良いですね。
打ち上げ会場においても、「だんだん若返っていくようです」と団員が言った言葉はそう冗談でもないと思います。ほんとうに皆さんお若い!(笑)

その打ち上げ会場に詩人、野呂さかん氏と千原英喜氏の奥様が同席。
興奮冷めやらぬメンバーたちに更なる幸せの一時を頂きました。感謝です。

いましばらくお待ち下さい

上の写真は千原英喜氏の奥様。千原氏はどうしても重なってしまった事があってお見えになることができなかったのですが、その名代としてご出席をお願いしました。
最初は強くご辞退の旨をお示しになっていたのですが、こちらも退かず強く説得(笑)、何が何でもお出で頂くようお願いさせていただきました。(笑)
笑顔が素敵だと前々から感じていたのですが、ほんとうに素敵でしょう。
活き活きと、そして表情豊かに周りを明るくされるその雰囲気に「打ち上げ」も盛り上がりました。
ただ、この写真・・・・・・お気づきでしょうか?
ピアノを務めた明子さん、そして私がなんとなく疲れているように見えません。(笑)
こうして写真を見て実は驚いているのが本人なんです。(笑)
千原さんと何と対称をしていることか。(笑)
ちょっと反省。でも、内実はまことに充実且つ大満足だったのですよ。



下の写真は詩人 野呂さかん氏。
譜面を見せていただいた時からこの詩を書かれた方に大いに興味をもちました。
お会いしたいと思っていたのですが、この日初めて叶いました。
千原先生から伺っていたのとは随分印象が違いました。
何と仰っていたと思います。
「『仙人』のような人ですよ」
全然違いますよね。(まぁ、白いお髭が胸ぐらいまで伸びていて、長い杖を突いて着物姿で闊歩されているなんて想像する方が可笑しいですが。(笑))

いましばらくお待ち下さい

お会いできて嬉しく思います。
音楽家は、特に作曲家にとっては詩と出会うことは何よりも大切なこと。
野呂氏の詩に出会えて、それに触発されてインスピレーションが湧起こる、女声合唱とピアノのための組曲「みやこわすれ」はその結実でしょう。
演奏する私も大いに感情移入となってしまいました。
花が見えました。その周りに景色が表れました。想いがはじけんばかりにどよめきました。またまた涙して棒を振ってしまった私です。

様々な出会いになった「りんどう」の定期演奏会。
団員はもうすでに歩き始めています。
この大きな「糧」を一杯に感じながら、次なる演奏会に向かって歩き始めました。
足取りは「若い」です(ね、皆さん!(笑))。



No.643 '07/10/19「女声合唱団「りんどう」が初の委嘱作品」終わり