八重山毎日新聞社コラム

「やいま千思万想」No.51


【掲載:2015/04/03(金曜日)】

やいま千思万想(第51回)

「大阪コレギウム・ムジクム」主宰 指揮者 当間修一

[心から愛され注目される八重山ではあるけれど(パート1)]

 3月30日にこの原稿を書いています。明日には石垣を発って帰阪。
帰れば練習、演奏会、演奏会企画、本やCD出版準備等の忙しい日々が待っているのですが、ここ石垣での19日間はそれに向かってのエネルギーを沢山いただいた滞在となりました。
 この地の移り変わりはテンポが速いです。街の外観も人も大きく変化している実感です。道路があちらこちらで工事中。街の店は新しくなり、また増え、または無くなっていたり、コンビニも本土並になるようですし、観光客の増加(本土から、台湾から、欧米各国から)に伴って街全体が整備されていっているのでしょうね。そのテンポが少し早いのではないかと気になります。ほどほどにゆっくりが良いと思うのですが。

 本土と変わりない風景。市街地はどこにでも見ることのできる風景となりつつあります。
市中心部を離れるとまだまだ石垣ならではの景観が残っているのですが、これも段々と変化していくのでしょうか?
今回の滞在でも出来る限りこの地の文化、歴史を感じる場所をと、訪ねました。また歴史や景観と共に、食と人との新しい出会いを求めて食べ歩きもします。
 私にとっては長期の滞在。しかし、この「食」の探索には短すぎます。一度気に入ると何度も訪れたくなる性分ですから、新しい店の探訪が追いつけず、回りきれてもいませんが、限られたその中にも印象に残ったお店は記録しておこうと思いました。
本土から移ってこられた方の経営店では、県の産物を用いての発信、これからもしっかりとこの地に根付くものであって欲しいですし、観光客だけに絞っての指向ではない現地の方々も訪れる「生活の場」の一つとなる空間であって欲しいですね。

 石垣に来るようになってから20年以上になりますが、未だ訪れていなかった八重山平和記念館。戦争マラリアの記録を再度私の脳裏に刻み込みました。
八重山での殉教者、石垣永将(えいしょう)の焚刑(ふんけい)の地とお墓。
人間の歴史の中でも繰り返してはならない、戦争と共に最も悲惨な歴史でもあります。
 飲食店では以下のお店が印象に残ります。森の賢者(新川)、ペコラ(マキシビル)、コトリーヌ喫茶室(本とお茶)、旬家ばんちゃん(白保海岸・もちきびのシフォンケーキが印象深い)、italico(御神崎に向かう途中のパスタと喫茶の店)、Garden Pana(崎枝)、HANA CAFE(伊原間)、魚仁(石垣)、、おいシーサー遇およびJuice Stand 花花(川平)、るすた(宮良のワインショップでのサンドイッチ)、はなんまや(登野城)、つんまぁせ食堂(新川)、なかよし食堂(新栄町)。
 お好きなお店は人様々にあるものです。お料理はもちろん、人の魅力を感じたお店です。
以前から利用させていただいているお店もありますし、今回改めて知ったお店たちも。
行動範囲の狭さゆえの選択になっていますが、これからも来るたびに新しい出会いを求めたいと思っています。





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