'96/12/9

「ミサ・ソレ」が終わりました


昨日ベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」の演奏会が終わりました。
いずみホールでの空席が少し目立った演奏会でしたが、演奏は去年より良かったとのご意見をたくさん頂きました。
演奏側からの感想も、オーケストラ、合唱団とも満足のいく演奏だったと思います。
打ち上げも深夜3時頃まで続き、皆それぞれの感想を語り合っていました。

日本中「第9」ばかりが賑わいを見せています。
その中で「ミサ・ソレムニス」を演奏しつづけるのは困難を伴うものですが、この曲の真価をもっと多くの人々に知っていただくためにこれからも演奏しつづけていくつもりでいます。
一人の人間の背景を追い求めることが真の理解へと向かわせるものだと思うのですね。その中に「私」を発見する喜びもあるとも思うのです。
ベートーヴェンの作品は彼の宗教曲を含めたものでなければなりません。彼の心の奥底の告白が聞かれるからです。
全世界へ人類愛のメッセージを放った「第九」、そしてベートーヴェン自身の内的告白の「ミサ・ソレムニス」の両方を聴いてこそベートーヴェンの音楽を語れるのだと思うのですが、いかがでしょう。

オーケストラがステージを去る時に拍手をいただいたのには感激しました。
練習を通じてよく演奏してくれるものだと思っていたのですが、本番でもそれを上回る好演をしてくれたとの思いがあったものですから、それに対するお客様からの拍手は本当に嬉しく感じました。
温かいご声援ありがとうございました。

二週間後にはバッハの「クリスマス・オラトリオ」です。
休むまもなく、明日からその練習が始まります。
今年最後の定演です。
バッハの音楽を、そしてクリスマスの名曲を心を込めて演奏したいと思います。
練習での感想などまたこのページに書いてみることにします。