No.102 '97/8/21

イタリア旅行記(ヴェネチア前編)


フィレンツェは、ルネッサンスを主導したフィレンツェ。メディチ家の名前を全ヨーロッパに鳴り響かせた町でもありました。
見るべきものが山とあったにもかかわらず、私はそれまでの疲れが出たのか、記憶が薄らいでいて残念極まりないことでした。
唯一確かなことは今傍らにある<鞄>だけです。
またゆっくりと訪れてみたい町の一つです。

さて、私たちはそのフィレンツェを発ちヴェネチアへと向かいました。

この頃もまだ記憶が・・・・・・
列車が出て直ぐ食堂車へ

さて列車はヴェネチアはサンタ・ルチア駅に到着です。
ヴェネチアという町をいろいろ想像はしていましたが、なかなか実感は湧きませんでした。浮き浮きした気持ちで降り立った私でした。
駅には久しぶりのサブリナ(この8月にふるさとのヴェネチアに帰郷した団員です)が出迎えてくれていました。皆と熱い抱擁を交わしました。

サンタ・ルチア駅です。
駅の前は広場で、船着き場

いよいよ運河を体験するのです。

船から見た「水の都」は想像以上の眺めでした。

楽しい船での一時を過ごし、サンマルコの船着き場に到着です。
サブリナがホテルまで案内してくれました。

この時なんです!

サン・マルコの船着き場です。

有名な迷路(ホントに迷ってしまいそうでした)を通ってホテルに到着。
そのホテルの入り口で・・・・・・!

我がコンサートマスターの倉橋さんがスリにあったのです。
未遂に終わったのですが、そのやり口が何とももの悲しくて・・・・・・・。
彼女の話によるとこういうことだったそうです。
客を装って親子連れ(らしき者)がホテルの入り口にいたそうです。親と見られる者が彼女に道を譲るようにして先にホテルの中に入れようとするんですって。
自分たちもこのホテルに泊まるのだと見せかけているんですね。
すでに、不審に思っていた倉橋さんは身構えながらも先に入ったそうです。
前には子供が居て(この状態で倉橋さんは前後で挟まれた状態になっていたわけです)、腕を服かなにかで覆っていて見えなくしていたその子がなんと、倉橋さんのウエストポーチを開けようとしたんですって!
倉橋さんはとっさにその子の手を払ったそうです。
その子は一目散に逃げたそうです。すぐに後ろを振り返った時には既にその親らしき者もいなかったそうです。

イタリアでは誰もが<盗難>や<スリ>には気を付けるようにとアドバイスを受けました。しかしそれまでの道中では幸いにも我々のメンバーにはそういったこともなく、ここヴェネチアまでたどり着いたんですね。
でも、憧れの地で<スリ>に会おうとは!
子供を使った<スリ>。その手口からいって常習でしょう。
何かとても悲しくなりました。

 

'97/8/21「ヴェネチア前編」終わり