巨大メダカ養成計画 その9

『恐怖の出来事』

From: UEDA TATSUYA 
To: OCM-mlist@collegium.or.jp
Subject: [OCM:04489] Re: 巨大メダカ養成計画
Date: Tue, 27 Oct 1998 17:36:18 +0900

上田です。

随分間があきましたが、『巨大メダカ養成計画』シリーズです。

最近、メダカの姿をまったく見かけなくなりました。と言っても、
今までの経緯からすると流された訳ではないと思います。前回の
大雨の後に一度見ていますし、その後は大した雨は降っていない
はずです。

池の中の風景は、もう晩秋の雰囲気です。水底には枯れ葉が積もっ
てきました。蓮の葉も半分ほど枯れてしまいました。メダカ達は
近頃、枯れ葉の下に潜り込んでしまう様です。前回見かけた時は、
僕の姿に驚いて逃げまどっていましたが、どの蓮の葉の下も安心
できなかったらしく、右往左往したあげく水底の枯れ葉の下に潜
り込みました。

ある朝。メダカ達がこれ程神経質になってしまった原因の一つを
発見しました。

いつもの様に池の中をのぞき込むと、妙に池が濁っています。藻
類による水質汚濁とは全く違う、明らかに水底堆土が舞い上がった
らしき濁りです。どうやら、いたずら小僧(あるいは小娘か?)
が池の水を掻き回してしまった様です。

メダカにすれば、天変地異、恐怖の大魔王の襲来とも思えたこと
でしょう。僕の姿を見ても逃げ出すはずです。

しかしまぁ、生き物のいる池を見れば掻き回してみたくなるのも
子供の道理。これは何とも仕方がありません。メダカ達にしても、
天敵のない世界などあり得ないのですから、この程度の試練には
忍従してもらうしかありません。

これから冬になります。池はますます殺風景になっていく事でし
ょう。思えばこの春、まったくの無生命な水たまりにしか見えな
かった池に蓮の葉が芽生え、何とメダカまで現れたのです。今は
隠れてしまったメダカ達も、春にはまた現れ、きっと新たな生命
を育んでくれることでしょう。

それまで、このシリーズはお休みする事になりそうです。また、
メダカ達が現れるのを、楽しみに待つことにしましょう。

では。

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 UEDA TATSUYA 
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