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□■コレ・マガ■□
【大阪コレギウム・ムジクム メールマガジン】
(NO.026 2002.3.1 発行)
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※このメールマガジンでは、大阪コレギウム・ムジクムの活動状況、演奏会、
CD発売などの最新情報をお伝えいたします。
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春が近づいてきています。それを実感するのが、地下鉄の中でくしゃみを連発
している人を見るとき。「花粉症」シーズンの到来ですね。そんなことで春を
実感するのもどうかとは思うのですが。みなさんは花粉症は大丈夫ですか?
さて、今週の□■コレ・マガ■□をお届けいたします。
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┏♪今週の目次♪━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
1.一意直到 〜当間です〜
2.今週のトピックス − デマンティウスって? −
3.今週の「いち押し」CD − 祝福/木下 牧子無伴奏作品集 −
4.演奏会情報 − 3・4月のコンサート −
5.ホームページ掲示板のご案内
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━♪今週の目次♪┛
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◆◇◆◇ 一意直到 〜当間です〜 ◆◇◆◇
幼い頃から機械いじりが好きでした。
好きというより憧れと言ったほうがいいかもしれません。
それがこうじて我が家は機械ものが多いです。
私の部屋をある団員は飛行機の操縦席のようだと称しました。(笑)
拍車を掛けたのは10年ほど前からですね。
コンピュータにはまってからです。
それ以来「機械もの」が増え続け、今では所狭しと鎮座在しています。
仕事の合間にコンピュータのメンテナンスをするのが私の<息抜き>なのですが、
これが時には<息抜き>どころか<ストレス>を生み出す大変な事態になること
があります。
幸いにして、Macintoshのコンピュータでは最近問題は起こっていないのです
が、windowsが乗っているコンピュータで時折大騒動になることがあります。
色々なOS(Linux,FreeBSD)を使っているものですから必然的にバージョンアッ
プというものをしなければなりません。これがなかなかくせ者なんですね。
この一週間、FreeBSDというOSのために貴重な時間が費やされました。
夜も寝られないんです。上手くいくときはなんということもないのですが、何か
引っかかるとその対策が気になって寝てなんかいられなくなるんです。寝ようと
するとあの設定が間違っている、いや、この設定があった、なんて次々と試して
みたくなるんですね。
いまちょっと落ち着いているのですが、この「花粉症」の時期とも重なって実に
憂鬱な日々を送っている今日この頃です。(笑)
しかし、これらを通じて貴重なる教訓を得ることがあるんです。(だから止めら
れないんです(笑))
ミスは決して複雑なこととして起こるものではないのだ!と思い知らされます。
実に単純なこととして起こるんですね。
「思い込みはやめよう」
「基本に忠実に」
「順を追って進める」
「感情的にならず(笑)、冷静に」
ということです。
これ、音楽の道にも通じるんです。
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◆◇◆◇ 今週のトピックス ◆◇◆◇
【デマンティウスって?】 コレマガ編集委員:鈴川 寿代
H.シュッツより18才年上、イタリアのC.モンテヴェルディと同時代(生年没年
ともに全く同じ)をドイツで生きたこの作曲家の作品が3月24日の受難週コン
サートにお目見えします!
Johannes Christoph Demantius(1567 - 1643)
1567年12月15日ドイツReichenberg生まれ。
Wittenberg大学で学び、1597年にZittauで、1604年にはFreibergで、
カントール職に就きます。Hans Leo Hassler(1564 - 1612)の影響を
大きく受け、作品は世俗/教会音楽の両方面で多数存在。
歌曲(Lieder)、舞曲(Taenze)、ヨハネ受難曲を含むHistoria、対位法
を多用した声楽作品、器楽曲集などが多数存在。
今回とりあげる「ヨハネ受難曲」は、デマンティウスの代表作ともいえる作品
で、ヨハネによる福音書を題材に、ポリフォニックに、「モテット」風に作曲
している形式の曲です。
「モテット風」、つまり、登場人物の台詞部分がソロで演奏されるのではなく、
群衆の言葉、個人の言葉、福音史家の言葉も全て、多声的に作曲されており、
それぞれの言葉によって声部数を変化させて、物語が進められていくのです。
その言葉につけられた音楽は、ドイツ語のイントネーションに沿ったものであ
り、まさに、「ドイツ語を語るがごとく」の音楽になっています。
歌ってみて「なるほど」と思いました。同時に「難しい」とも感じました。先
に書きましたように、ドイツ語の語感を最大限に生かして作曲されている曲で
す。このように<語感=リズム>の要素が大変強い曲は、普段日常で話してい
る日本語のそれとは全く異なるものであるため、難しいと感じたのでしょう。
その一方でデマンティウスの作品には様々な発見があり、驚きを覚えています。
特に、曲が盛り上がっていく箇所は、たたみかけるように各パートが発する言
葉の渦に飲み込まれていく!という印象で、圧巻です。
同日演奏される「イザヤによるイエス・キリストの受難と死の予言」も併せた
これらデマンティウスの作品は、国内外を問わずなかなか演奏される機会が少
ないのですが、やがてH.シュッツやJ.Sバッハへと繋がる、言葉と音楽が一致
した、「魂」の音楽を語る上で欠くことの出来ない曲だと言えるでしょう。
どうぞ、この機会に、その音楽を生でお楽しみ下さい。
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◆◇◆◇ 今週の「いち押し」CD ◆◇◆◇
「祝福/木下 牧子無伴奏作品集」
〜『祝福』録音風景〜 ベース:竹内 幹
ご好評いただいているCD、木下牧子無伴奏作品集『祝福』。録音は昨年8月
に神戸朝日ホールで行われました。今回はその時の録音風景を少しばかりお伝
えさせていただきます。
ホールに入ると、のっけから普段の演奏会とは違う光景が広がります。
林立するマイク、よくわからない機材(私にとっては、ですが)、その機材か
らどこぞやに伸びていくコードの束。そして空っぽの客席。そこにはお客様が
入ることはありません。
いつもとは違う状況に少々緊張しながら、録音は始まりました。
演奏会とは違い、聴衆の皆様はできあがったCDの向こう側におられます。
なので、録音された音にすべての事が集中されます。
例えば歌う時の立ち位置も、録音されたテープを聴いたときに、一番いいバラ
ンス、一番いい響きの所で歌う、ということになってくるのです。
(立ち位置と言えば、今回は少しの位置の違い、向きの違いで、録音の響きが
変わってしまいました。沢山マイクがあるせいなのでしょうか?だから、演奏
がノッてくるとついつい動いてしまう合唱団員達は、「あまり動かないで」と
の指示に少々困っていたかも知れません?)
録音が始まっても、演奏しては録ったテープを聴き、演奏しては録ったテープ
を聴き、の繰り返しです。今演奏した曲がどのように聞こえているのか?それ
を常に確かめながらの作業です。
録音も順調に進めばよいのですが、難しい曲となると何回も録り直しをするこ
とがあります。
私などは男声版の「祝福」などは「テイク100くらいまでいくんじゃないか?」
とか「テイク数が多すぎて、収録されなかったらどうしよう」とか本気で思っ
てました。
おかげさまで無事(?)、収録されることにはなりましたが。え?何テイクま
で行ったかって?それは秘密です、ふふふ‥‥。
録音はまるまる2日間の長丁場でした。さすがタフと言われる合唱団員達も、
疲れはどんどん溜まっていきます。そこで録音の合間に休憩となると、面白い
光景が見られました。
疲れを少しでも癒そうと所かまわず寝転がる者(ホールの中でですよ!)、固
くなった体をほぐそうと体操をしたり、ホール内を走り回ったりする者、疲れ
た喉をお茶で潤す者、様々です。
それでもまだ苦手な箇所を練習している者もいました。ほんとタフですね(笑)。
2日間の長い録音、全て終わった時は、不思議な感覚でした。演奏会と違って、
お客様の感想・反応はないわけですから。あとはCD発売を待つだけ。不安と
期待が入り混じった複雑な気分でした。
そんなこんなで(?)出来上がったCD『祝福』。様々な方面から嬉しい感想
をいただいています。コレマガ読者の皆様も、まだの方は是非一度聴いてみて
下さいね。
VICG-60138/2,100円(税込み価格)
収録曲目&試聴は以下のページから。
↓↓↓↓↓↓
http://www.jvcmusic.co.jp/and_more/gassho/cg60138.html
お問い合わせは、ビクターSC制作部(03−5770−1450)まで。
現在OCMでは、CDタイトルに加え、今までの演奏会を収録したMDタイ
トルもご用意しております。
会員の方、またはメールマガジン購読者の方のみの特典として、お電話/
メール等によるご注文を承っております。是非ご利用下さい。
なお、録音状態などの理由によりご提供できないタイトルも若干ございます。
詳しくはOCM事務所(TEL:06-6929-0792)までお問い合わせ下さい。
ラインナップの一例
・現代音楽シリーズVol.1〜12
・「アウローラ・ムジカーレ」ライヴ
・ベートーヴェン「交響曲第5・6・8・9番」「ミサ・ソレムニス」
・J.S.バッハ「ヨハネ受難曲」「マタイ受難曲」「ロ短調ミサ」
「クリスマス・オラトリオ」(クリスマスコンサート)
・モーツァルト、フォーレ「レクイエム」
などなど
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◆◇◆◇ 演奏会情報 ◆◇◆◇
早いものでもう3月ですね。今週は、3月・4月の演奏会情報をお知らせします。
いずれも土日の午後のコンサートばかり。春の休日のひとときを素敵な音楽
を聴いて過ごしませんか?
┏━◆◇◆◇コレ・マガご購読のみなさま限定のお得な情報です。◆◇◆◇━
┃
┃コレ・マガご購読のみなさまからのインターネットでのお申込みに限り、
┃先着50名さまに、4月21日(日)14:00開演、神戸公演〜海からの贈り物〜
┃のチケットを特別割引料金(一般3,500円、学生1,700円)で販売いたします。
┃この機会にぜひご利用ください。
┃
┃ チケットのお申込はこちらまで↓↓↓
http://www.collegium.or.jp/html/discount_ticket.html
┃
┃曲目等詳細は下記の神戸公演のコーナーをご覧下さい。
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◆ ヴォーカルアンサンブル “アウローラ・ムジカーレ” コンサート◆
◆3月9日(土) 午後3時30分開演
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【曲目】
●グレゴリオ聖歌
●J.ラッター
Open thou mein eyes
God be in my head
A choral amen
●H.シュッツ/パッションモテット
●T.L.de ビクトリア/レクイエム(死者のための聖務日課)より Lectio
●ラッソ/Tristis est anima mea
●千原英喜/「おらしょ」
●木下牧子/「夢みたものは」「いっしょに」「うたをうたうとき」「鴎」
他
【出演】ヴォーカルアンサンブル “アウローラ・ムジカーレ”
【会場】花朋会敷舞台能楽堂(愛知県岡崎市大西町奥長入47-4)
最寄駅:名鉄「東岡崎」駅
※チケット申込、会場へのアクセス等のお問い合わせは、大阪コレギウム・
ムジクム事務所(06-6929-0792)まで。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◇◆◇
◆「受難週コンサート」音楽市場 〜 マンスリー・コンサート No.244〜 ◆
◆3月24日(日) 午後4:00開演
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【曲目】
●C.デマンティウス/ヨハネ受難曲
●C.デマンティウス/イザヤによるイエス・キリストの受難と死の予言
●H.シュッツ/ガイストリヒェ・コーアムジークより No.4、5、19
合唱/大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団
●H.シュッツ/十字架上の七つの言葉
合唱/大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団
弦楽合奏/シンフォニア・コレギウム大阪
●J.S.バッハ/二つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV.1043
ヴァイオリン独奏/森田玲子、木村直子
【会場】日本福音ルーテル大阪教会
大阪市営地下鉄 谷町線・中央線「谷町四丁目」駅下車、
1B出口より徒歩1分
【料金】一般2,000円 シュッツの会会員1,300円 学生1,000円
【お問い合わせ】大阪コレギウム・ムジクム事務所(06-6929-0792)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◇◆◇
◆神戸公演 〜海からの贈り物〜 ◆
◆4月21日(日) 午後2:00開演(13:30開場)
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【曲目】
●J.S.バッハ/カンタータ「イエスよ、汝はわが魂を」SWV78
●D.チマローザ/2本のフルートのための協奏曲 ト長調
●J.ラッター/合唱曲集より
A Choral Amen
Open thou mine eyes
God be in my head 他
【会場】神戸朝日ホール(神戸)
JR「三ノ宮」駅、阪急・阪神・地下鉄・ポートライナー「三宮」
駅より徒歩約10分/JR・阪神「元町」駅より徒歩約8分
【料金】一般4,000円(当日4,300円) 学生2,000円
(チケットぴあ、大阪コレギウム・ムジクムにて販売)
※コレ・マガ購読者の特別割引あり
【お問い合わせ】大阪コレギウム・ムジクム事務所(06-6929-0792)
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◆◇◆◇ ホームページ掲示板のご案内 ◆◇◆◇
OCMのホームページでは、いろいろな方々の演奏会やCD・MDのご意見・ご感想を
いただいたりするために掲示板を設置しています。
http://www.collegium.or.jp/bbs/light.cgi
みなさんも是非掲示板をご活用ください!コレマガの感想なども大歓迎です!
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