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□■コレ・マガ■□
【大阪コレギウム・ムジクム メールマガジン】
(NO.028 2002.3.15 発行)
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※このメールマガジンでは、大阪コレギウム・ムジクムの活動状況、演奏会、
CD発売などの最新情報をお伝えいたします。
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平日の街中に学生さんの姿をよく見かけるようになりました。春休みなんです
ね。社会人にも「春休み」や「夏休み」があればいいのに、としみじみ思いま
す。でも、宿題が出るのはいやですけども。
さて、今週の□■コレ・マガ■□をお届けいたします。
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┏♪今週の目次♪━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
1.一意直到 〜当間です〜
2.今週のトピックス − 神戸公演へのお誘い −
3.特別企画:今週の「いち押し」CD&演奏会
4.演奏会情報 − 3月〜5月のコンサート −
5.ホームページ更新情報
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━♪今週の目次♪┛
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◆◇◆◇ 一意直到 〜当間です〜 ◆◇◆◇
「金太郎飴」のような人生を歩みたい、と人に話すことがあります。
いつも、同じ顔が出てくる。
これって、接する人から見るときっと安心するだろうな、という気持ちからで
す。
何度か今までに、強烈な寂しさを味わった経験があります。
それは以前知り合っていた人が豹変してしまっていたというものです。
顔も変わり、喋る言葉遣いも違い、当然私が感じていた雰囲気も異なっていた
んですね。
そのような極端なこと、そうあるものではないのですが何故かとても悲しく、
寂しく、切なく、私の中でずっと引きずるものとして残っています。
そのことからでしょうか、私はいつ会っても、いつ話しても「以前と変わりな
い私ですよ」、と信号を送り続けたいと思ったのですね。
変わらなければ成長なし、ということも言えるかもしれませんが、私のいう
「変わり」は<意見><主張><人格>という範囲。
以前言っていたことと、現在言っていることが違ったり、正反対のことを言う
のを聴けばその間の変遷がどうなっているのか気になってしようがないのです。
(最近のテレビによく映っている国会議員さんってどうなっているのでしょう)
しかし、最近ちょっと思うんです。
変わらないってつまらないなぁと。
音楽もそうなんですが、変化のない音楽、演奏って私面白いとは思わないんで
すね。
変わらないということ、それは「力んだ生き方」、「硬い生き方」に通ずるの
ではないか。
「金太郎飴」、たまには笑った顔が出てきていいですね。
泣いた顔、すねた顔、悲しい顔、怒った顔、これってきっと楽しいです。
私、思います。
「出る度に、色を変えてみろ!」って。
これ、食べるの止められないです。(笑)
(でも、表情が変わっても、色が変わってもやっぱり「金太郎」!これがいい
んです!!)
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◆◇◆◇ 今週のトピックス ◆◇◆◇
【神戸へ出かけてみませんか? 〜 神戸公演へのお誘い 〜】
プランニングマネージャー:小野 容子
昨年から始まりました神戸公演。今年もバロックから現代までの多彩な
プログラムでお楽しみ頂きたいと思っております。
バロック音楽からはJ.S.バッハ/カンタータ78番「イエスよ、汝はわが魂を」。
この曲がお好きな方も多いかと思います。管弦楽と合唱、そしてソロの絶妙な
アンサンブルとハーモニーをお楽しみ頂ければ幸いです。バロック音楽はあま
り聴いたことがないという方もこの機会に是非お聴き下さい。
そして、D.チマローザ「2つのフルートのための協奏曲 ト長調」を。
この作品は有名にも関わらず演奏される機会の少ない作品です。今回は貴重な
機会になるのではないでしょうか?
現代の作品からはJ.ラッターのア・カペラ作品から3曲。
どの作品も清らかで美しいハーモニーなのですが、今回はこの3曲を
ヴォーカルアンサンブル"アウローラ・ムジカーレ"の演奏でお送りします。
"アウローラ"ファンには必聴のステージです。どうぞお楽しみに!
それから新たにプログラムに加わりましたのが、
木下牧子さんのアカペラ合唱曲集です。
「祝福」「めばえ」「夢みたものは」「44わのべにすずめ」など、
昨年(株)ビクターよりリリースされたCD「祝福」に収録された作品から
いくつかお送り致します。今回の会場の神戸朝日ホールはまさにこのCD
「祝福」を録音した会場です。どうぞ、ライヴでそのハーモニーを存分に
お聴き下さい。
大阪コレギウム・ムジクムならではのこれらの盛りだくさんのプログラム。
いろいろな時代の作品、楽器の響き、声の響き・・・
どうぞたっぷりとお楽しみ下さい。ご来場お待ちしております。
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◆◇◆◇ 特別企画:今週の「いち押し」CD&演奏会 その1 ◆◇◆◇
ハインリッヒ・シュッツ:ヨハネ受難曲/受難モテット (OCM-006)
ヨハン・クリストフ・デマンティウス:ヨハネ受難曲
(3/24 受難週コンサートにて演奏予定)
カウンターテノール:池内 茂
来る3/24 、日本福音ルーテル大阪教会に於きまして、受難週コンサートと
題して第244回マンスリーコンサート【音楽市場】が開催されます。
今週の「いち押し」CDコーナーは目先を変えて、当日演奏される曲目であ
る、デマンティウスのヨハネ受難曲と、既発売CDに収録済みのシュッツの
ヨハネ受難曲に関して、あるご提案をしたいと思います。
それは、「作曲年代を考えつつ聴いてみる」ということです。
「ヨハネ受難曲」と聞くと、まず思い出されるのはなんといっても大バッハ
によるものを思い出す方が多いのではないでしょうか。
しかしバッハのヨハネ受難曲を想像してから前述の2つのヨハネ受難曲を聴
くと、あまりの違いに驚かれるかもしれません。
楽器もほとんど使われませんし、なんといってもアリアが無い!
これら2つのヨハネ受難曲を聴くには、おのおのが作曲された時代、流行を
知っておくと、よりいっそう楽しめるのではないでしょうか?
受難曲はもちろん、遙か昔からずっと同じスタイルで歌われてきたわけでは
ありません。時代と共に、その形式が、歌詞が、少しずつ変化してきている
のです。その変遷は大まかにまとめると次の通り。
(本当に大雑把なものですので、詳細は音楽史の本を参照してくださいね)
1.単旋律による聖歌(4〜14世紀)
13世紀頃にはグレゴリオ聖歌の発達と並行して、聖書中の受難の物語に
ある決まった旋律が付けられるようになりました。
当時は全て単旋律で歌われていました。つまりグレゴリオ聖歌と同じで
役割の分担もなく、朗読に抑揚を付けて歌風になったただけ、と思って
OKかと。
役割の分担化は14世紀頃にようやく行われるようになります。
だいたい、
イエス=司祭
福音史家(Evangelist)=助祭
その他=副助祭
といった形で登場人物を中心に3人で分けて、歌うようになります。
2.「応唱受難曲」(15世紀〜)
単旋律で歌われていた受難曲は次第に部分的に声部が分かれるようにな
り、独唱と合唱が交互に登場する形式が現れます。これらは「応唱受難
曲」と呼ばれています。
福音史家は独唱(場合によっては2〜3声のこともあり)で、群集を多声
部による合唱が受け持つ、現在の私達にも比較的なじみのある形式とな
ります。
しかしここまでの形式ではテキストはあくまで福音書からとられ、ラテ
ン語で歌われているものがほとんどでした。
3.「通作受難曲」(16世紀〜)
16世紀頃になると、当時の音楽の先進国であったイタリア(ローマ)で
はなく、ヨーロッパ・アルプス以北を中心に、「通作受難曲」と呼ばれ
る形式が登場することになります。結果的に短期間で消えてしまうので
すが、その形式は今から見ると非常にユニークなもので、定型化されて
いた「受難」旋律を定旋律として使用し、さらにテキストを登場人物や
福音史家、またはその人数の区別無くすべて多声部化したものです。
※実際にはテキストにより多少の声部数の変化はあるのですが、
その典型的なものはこんなかんじでした。
福音書記者 4声
イエス等の登場人物 2〜3声
群集合唱 4〜5声
いずれにしても一人の人物の言葉を複数の人数で歌うのは、今の
私達から見ると、少々不思議な感じがしますよね。
また同時期、ルターによる宗教改革をきっかけに、母国語(今回の場
合は特にドイツ語)を使った典礼音楽が次々と生み出されていきます。
ルターの友人でもあるヨハン・ヴァルター(1496−1570)による最初
のドイツ語による受難曲もこの頃(1530年頃)に生まれ、以後ドイツ語
によるルター派の受難曲の基礎となりました。
このヴァルターによる受難曲の形式は「応唱受難曲」に分類されるも
のだったのですが、母国語による演奏、というのが非常に大きな意味
を持ちます。
それまでは全てラテン語テキストによるもので、よほど教養を身につ
けた人でないと、曲を聴いても歌詞の内容を即時に理解することが困
難で、教会側もそれで良しとしていたんですね。
3/24の受難週コンサートで演奏されるデマンティウスの「ヨハネ受難
曲」は、ルターによるドイツ語聖書をテキストにした「通作受難曲」
です。
実はこの曲は生で演奏されることが非常に珍しい曲で、それだけでも
一聴の価値ありかも。(というと多少語弊もあるが・・・)
注目すべきはドイツ語の語感を極力生かしたリズム、旋律が採られて
いること。
ドイツ語と音楽との融合をはかり、「ドイツ音楽の父」と呼ばれるシ
ュッツの先駆けとも言える作品/作曲家なのです。
むむむ、なかなか本題に入らないまま紙面(?)が尽きました。続きは来週の
「今週の「いち押し」CD&演奏会 その2」ということで。
つづく。
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◆◇◆◇ 演奏会情報 ◆◇◆◇
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┠┼┼┘■ 受難週コンサート ■
┠┼┘ 音楽市場 〜 マンスリー・コンサート No.244〜
┠┘ 3月24日(日)午後4時開演
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他ではなかなか聴けないデマンティウスの曲が聴けます!
バロックの世界を存分にお楽しみ下さい!
【曲目】
●C.デマンティウス/ヨハネ受難曲
●C.デマンティウス/イザヤによるイエス・キリストの受難と死の予言
●H.シュッツ/ガイストリヒェ・コーアムジークより No.4、5、19
合唱/大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団
●H.シュッツ/十字架上の七つの言葉
合唱/大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団
弦楽合奏/シンフォニア・コレギウム大阪
●J.S.バッハ/二つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV.1043
ヴァイオリン独奏/森田玲子、木村直子
【会場】日本福音ルーテル大阪教会
大阪市営地下鉄 谷町線・中央線「谷町四丁目」駅下車、
1B出口より徒歩1分
【料金】一般2,000円 シュッツの会会員1,300円 学生1,000円
【お問い合わせ】大阪コレギウム・ムジクム事務所(06-6929-0792)
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┠┼┼┘■ 神戸公演 ■
┠┼┘ 〜海からの贈り物〜
┠┘ 4月21日(日) 午後2時開演(1時30分開場)
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・
バロックから現代まで、古今東西、様々な曲をラインアップ!
「木下牧子Homepage開設2周年THANKS CONCERT」で演奏する曲の中からも
何曲か神戸公演でお目見えします♪
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一般4,000円(当日4,300)が ★3,500円 に!
学生2,000円(当日2,300)が ★1,700円 に!
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により「神戸公演」チケットを特別価格で入手できます!
この機会にぜひご利用ください。
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【曲目】
●J.S.バッハ/カンタータ「イエスよ、汝はわが魂を」SWV78
●D.チマローザ/2本のフルートのための協奏曲 ト長調
●J.ラッター/合唱曲集より
A Choral Amen
Open thou mine eyes
God be in my head 他
●木下牧子/無伴奏作品集(鴎、44わのべにすずめ、いっしょに 他)
【会場】神戸朝日ホール(神戸)
JR「三ノ宮」駅、阪急・阪神・地下鉄・ポートライナー「三宮」
駅より徒歩約10分/JR・阪神「元町」駅より徒歩約8分
【料金】一般4,000円(当日4,300円) 学生2,000円(当日2,300円)
(チケットぴあ、大阪コレギウム・ムジクムにて販売)
【お問い合わせ】大阪コレギウム・ムジクム事務所(06-6929-0792)
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■ 木下牧子Homepage開設2周年THANKS CONCERT ■
5月4日(土) 午後2時開演
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【曲目】(曲目は変更する場合があります。)
●木下牧子無伴奏女声合唱作品集より(めばえ、棗のうた、あけぼの 他)
指揮/当間修一、合唱/大阪H・シュッツ室内合唱団
●へびとりのうた 他
テノール/辻秀幸、ピアノ/木下牧子
●歌曲集「六つの浪漫」より(風をみたひと、ほのかにひとつ 他)
ソプラノ/佐竹由美、ピアノ/木下牧子
●「9つのプレリュード」より(第1・8・9番)
ピアノ独奏/白石光隆
●木下牧子無伴奏混声合唱作品集(鴎、44わのべにすずめ、いっしょに 他)
指揮/当間修一、合唱/大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団
【会場】トッパンホール(東京)
【料金】全席自由4,000円
3月4日(月)から新たにインターネット割引3,000円券の販売が始まりました!
インターネット特別割引券のお申し込みはこちらから
http://www.asahi-net.or.jp/~az4m-knst/hp.html
コンサート情報の詳細はこちらから(木下牧子氏の「お知らせ」ページ)
http://www.asahi-net.or.jp/~az4m-knst/app.html
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↓↓大阪コレギウム・ムジクム主催の2002年の演奏会予定はこちらへ
http://www.collegium.or.jp/html/kiroku02.html
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◆◇◆◇ ホームページ更新情報 ◆◇◆◇
このコーナーでは、大阪コレギウム・ムジクムのホームページ
http://www.collegium.or.jp/
の最新の更新情報をお届けします。
●合唱団日誌
http://www.collegium.or.jp/~myoko/Schuetz_Chor.html
近況報告〜只今練習中の名曲たち【3/14】
●OCMのホームページでは、私たちの活動に対するご意見・ご感想をいただいた
り、交流を深めていくために掲示板を設置しています。
http://www.collegium.or.jp/bbs/light.cgi
みなさんも是非掲示板をご活用ください!コレマガの感想なども大歓迎です!
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