以前から、海外の教科書を見たいと思っていました。
私はヨーロッパへ音楽演奏の関係で行くことが何年かに1度あり、
そのたびに教科書をどっさり買ってはいました。
ところが、ある時、「教科書図書館」というものが東京にあると知りました。
「教科書研究センター」という建物の2階に、あります。
2年越しくらいでしょうか、ようやく先日、訪問することが出来ました。
残念ながら3時間ほどの滞在でしたが、実に実りある時間でした。
簡単にレポートさせて頂きます。
場所は、ここです。住吉駅か東陽町駅が最寄りです。
私はバスを使わず東陽町から歩きました。徒歩15分くらいだったでしょうか。
建物の中には、教科書関連の組織がいくつか入っています。
(写真)
入口手前で荷物をコインロッカー(お金は戻ってきます)へ預け、
受付で名前などを記入してバッジをもらい、中に入ります。
入口には案内があったので、もらっておきました。
図書館の案内には、まあ、著作権などないでしょうから、以下にお見せします。
(スキャン)
基本的に、筆記用具以外はロッカーに預けることになりますが、
パソコンはOKでした。
さて、入ってすぐの所になにやら資料が…
「フランスの教科書制度」「北欧の教科書に関する総合的研究」…
また、その他にも
「理数教科書に関する国際比較調査公開シンポジウム」「日本の教科書」…
聞いてみれば、購入できるということなので、一気に欲しいもの全てを購入しました。
1万円を軽く超える…また自腹切るのか…と思っていたら、
なんと、科研( )による資料は、在庫があれば無料!
それらの事情で半分以上が無料で手に入り、
結局、(絶版のもののコピーも含めて)8000円程度の出費で済みました。
量が量なので、購入やコピーの時に少しバタバタしましたが、
窓口の方は親切に対応してくださいました、感謝。
次に、現行の教科書を眺め、来年度から実施される教科書の検定状況を眺めました。
ここでは、教科書の検定結果などの詳細を見ることが出来ます。
また、教科書の編集者が、誰がどこを執筆したか、なども見ることが出来ました。
そうか、教科書ってこうやって作られていくんだ〜と極めて参考に。
最後に、というか本日のメインである海外の教科書を…と思っていましたが、
15:03東京発の新幹線に乗るのに、既に14時を回っている…
続きは次回に回すとして、とりあえず駆け足で眺めてから帰ることにしました。
世界中から教科書が集まっていました。ざっと眺めただけですが
韓国、インドネシア、マレーシア、モンゴル、オーストラリア、
イギリス、フランス、スイス、ドイツ、…
アメリカ、カナダ、ブラジル、それからアフリカもちょこっと。
スイスとドイツの教科書はいくつか持っているので、同じものがあるかと思って見ましたが、見当たらず。
州ごとに違うから、相当な種類の教科書があるだろうし、一部しか置いてないようです。
まあ、仕方ないですね。
(受付で聞いたところでは、古い版ならば書庫にあるようですけど)
というわけで、あとは急いで荷物をまとめて、帰りました。
15冊分の本が、重かったですが……
短い滞在しかできませんでしたが、感想としては
「教科書について、教育について考えるならば、一度は訪れるとよい場所」と感じました。
教科書検定がどのようになされているか、誰がしているのか、
どんな教科書があるのか、あったのか、海外と比較してどうなのか、
それらから見えてくる日本の教育、海外の教育との違いは何か、など、
そういった疑問に答えてくれる「原資料」がたくさん置いてあります。
そういう場所であるためでしょう、結構、図書館には人がいました。
結構…とはいっても、私が帰る14時すぎの段階で20人弱でしたが…
(入館バッジの番号で分かります)
でも基本的に皆さん長期滞在なので、広くない館内はそこそこ人がいる感じでした。
私も、また後日、訪問しようと思います。
その前に、大量に入手した本に目を通しておきたいですが…
ちなみに、上記の「図書館案内」にもありますが、
教科書図書館の所蔵物は、Web検索ができるようです。
何かの参考になれば。