2002/3/14
<近況報告〜只今練習中の名曲たち>

(今回の担当:Alt. 松本陽子)

 3月に入り、世の中がいそいそ春仕度を始めていますが、私達もこれからの
演奏会に向けて、本格的に動き始めています。そんな練習風景をご紹介します。

 コレギウム・ムジクム合唱団の次の本番は、6月の現代音楽シリーズです。
 少し前から、千原英喜氏の「阿知女作法(あちめのわざ)」の音出しをして
いるのですが、これがすごい!古代の呪術のようなイメージで書かれているので、
楽譜のようで、楽譜でない・・・ような楽譜になっています。音程も、西洋音楽に
あてはまるようには書かれていません。まだ曲のすべてを音出ししたわけでは
ありませんが、個人的な印象では、様々な声や音が入り混じり、浮かんでは
消えながら大きな力になっていくような、そんなイメージです。「これを客席で
ぜひ聴いてみたい!」と思いました。きっと、熱いステージになる事と思います!

 とはいえ、室内合唱団は只今受難週コンサートにむけてシュッツなどをやって
いるので、このあまりにも世界の違う曲に、容易に集中しなおせるものでは
ありません。ここ何年か、コレギウム合唱団でシュッツを歌う事が少なかったと
いう事もあり、今の所、コレギウム合唱団の練習でも、前半はシュッツの曲を歌い、
最後の少しの時間「阿知女〜」をやるというのが最近の傾向です。

 室内合唱団では、シュッツ、そしてデマンティウスを練習しています。シュッツの
曲は歌い慣れているメンバーが多いのですが、デマンティウスという人の曲は、
思ったより大変です。ドイツ語に沿ったリズム、速いテンポ、6パートの掛け合い、
最初は本当についていくのがやっとでした。なにしろ「みんなでエヴァンゲリスト」
状態です。最近ようやく、全体像が少しづつ見えてきて、面白くなってきました。
「ヨハネ受難曲」は、バッハのように役柄をソロに振り分ていないので、登場人物の
早変わり演じ分けが大変ですが・・・きっと聴く人は面白いと思いますよ。

 シュッツの曲はもちろん、「シュッツ合唱団」の大切なレパートリーです。特に
「十字架上の七つの言葉」は、私達の受難週コンサートにはかかせない一曲です。
この曲でソロをつとめることにより、大きく飛躍した人が何人もいると聞いて
います。ふだんはなかなか聴けない人のソロが聴ける数少ない機会でもあるのです。

 今、私達が練習している曲は、どれも一般的にあまり知られていないものばかり
です。シュッツも、バッハなどにくらべると、日本での知名度はまだ低いです。
デマンティウスなどは、ほとんどの人が聴いた事が無いのではないでしょうか。
そんな隠れた名曲を知り、演奏する機会があるという事は幸せです。
皆様もぜひ、この機会に聴きにいらして下さい。

 受難週コンサート 2002年 3月24日(日)16:00〜 日本福音ルーテル教会にて

 皆様のご来聴、心よりお待ちしております。


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