2003/6/5
<合唱団日誌スペシャル!
新作/無伴奏混声合唱曲「猿楽談義<翁>」
〜千原英喜先生からのメッセージ〜>

(今回の担当:Sop. 小野容子)

6月に入り、いよいよ初夏の好例の演奏会、「現代音楽シリーズ」も間近に近付いて参りました。
今年の現代音楽シリーズでは千原英喜先生の新作を2作(2作共大阪コレギウム・ムジクム委嘱初演) 演奏致します。今日はそのうちの無伴奏混声合唱曲「猿楽談義<翁>」について千原先生ご自身より頂いたメッセージをご紹介したいと思います。
千原ファンには<必見!>のメッセージです。(^^)

 <翁>はお能の最も古いかたちを伝えており、それは日本の芸能の祖で
 あった<猿(申)楽>の姿でもあります。「猿楽談義〈翁〉」は、私の
 「お伽草子」や「唱歌/しょうが」と同じ系列の、ディベルティメント
 (嬉遊曲)風の、わかりやすく楽しい合唱曲です。今様や祭文歌、謡曲、
 尺八本曲、お経などの伝統音楽を素材にしています。

 以前に、当間先生の<アウローラ・ムジカーレ>が「唱歌/しょうが」
 を能楽堂で歌っていただいたことが、「猿楽談義」のアイデアの契機に
 なっていますが、能舞台で、またホールの舞台で、狂言のごとく、
 技芸・雑芸団のごとく歩いたり、走ったり、飛び跳ねたり、でんぐり
 がえったり、輪くぐり、皿回し、手品、猿回し、モノ売りなど、賑やか
 な歌謡ショー・・・・・そんな情景を思い描きながら作曲しました。
 ちなみに<タブロー>とは絵のことです。もちろん世阿弥の 花伝書の
 風格も備え、堂々と、気合いも充分に仕上げてあります。今回大勢の
 方々に聴いていただきたい曲です。そしてきっと、これなら歌って
 みよう、と思わせる曲です。
 さて、コンサートではひょっとして団員のカクシ芸が見られるかもしれ
 ませんね(笑)。

・・・合唱団員のカクシ芸があるかどうかはさておき(^^;)、本邦初!日本の伝統的な音の世界を素材とされている「猿楽談義<翁>」を皆様と一緒に体験できることを心より楽しみに思っております。

また、もう一つの新作/弦楽のためのシンフォニア第1番「天地紋様」!!

天と地の調和を綴ったこの作品は4部からなり、古代インドの宇宙観や日本の歌舞伎下座音楽などが題材とされています。ヴァイオリン6パート、ヴィオラ2パート、チェロ3パートそしてコントラバスと編成もとても興味深いです。

とても不思議な音の世界です。
あれっ、弦楽合奏のはずなのに何故か聞こえてくる笛の音、鐘の音・・・

一体どうしてなのかは、当日のお楽しみということで。(^^)

こちらも是非ご期待下さい。

※今なら、クイズに答えて正解すれば、半額でチケットをご購入頂ける
 「クイズde現代」実施中です。この期間を是非ご利用下さい。


Back

Next