No.562 '04/9/7

「ベルリン大聖堂」での演奏会


8月14日、ドイツに着いて六日目。演奏会が始まってから四日目です。
「レニン」「ツィナ」とちょっとビックリした体験をした割には皆元気でした。(笑)
じっくりと考えたり怒ったりしている時間なんかないということですね。
今日は、ベルリンだ!ということなんでしょう。

午後、バスでベルリンへ移動です。
うまく演奏地の日程を組んでくれたと思います。
遠くの街から近くの街へと場所が変わります。ポツダムの宿泊している「インゼル・ホテル」を拠点として、マブデブルク」が一番遠く、「ベルリン」は一番近いというわけです。
午後1時、ベルリンへと向かいます。バスの中の皆は元気でした。ちょっと体調をくずしかけているメンバーのいたとは思うのですが、「後二日だ!」という合い言葉でもあったのでしょうか。あるいは「話をよく聞かせられたあのベルリン大聖堂」ということで緊張していたのか?とにかく元気でしたね。

バスで街の観光をして(運転手のペーターさん頑張ってました)、午後2時50分大聖堂へ入ります。中ではオルガンが練習中。
クランさんから「ここの管理規則は厳しい」と事前に聞いてました。まぁ、大聖堂としては管理をしっかりしておかないと収拾がつかないのでしょうね。
しかし演奏に支障が出るような、じゃまするようなものは一つもなかったので私は満足です。
いや、教会の人はむしろとっても好意的に対してくれたのではないかと思っています。
音楽を大切にしたいと思う気持は伝わってきたわけです。
観光客が出入りする中でリハが行われます。
観光客の中には私たちには無関心で、大聖堂を観るとそそくさと出ていく人もあれば、私たちに聞き耳を立て、イスに腰掛けて鑑賞し始める人たちもいます。
もう、演奏聞きながら泣きそうになっていた人もいます。

予定を変更して私たちの演奏会に来てくれた観光客もいたのではないか、そう話題にしていた団員もいます。
前売りのチケットもよく売れていたそうです。また、時間を間違えて早くから来て待っていて下さった人もいたとか。
本番はあの広い大聖堂に客も入り、演奏に熱が入ります。
私、<お客さんが泣いている>って書きますね。ちょっとオーバーなと思われているかもしれないのですが、これ本当です。
まぁ、お客さんの全部に目をやっているわけではありませんから、泣いている人がどれだけいるかは定かではありません。
しかし、泣いている人、泣きそうになっている人たちと目がたくさんあいます。会場全体がその熱気、雰囲気の中にあるということは間違いのない実感なんです。
団員も泣いているお客さんを見つけるのが上手い!(笑)

オルガンのソロをしてくれた松原晴美さんのことをいつも省いてしまいます。(笑)
詳しくは次回の「ケストリッツ」で書きたいと思うのですが、ここ、ベルリン大聖堂の大オルガンを駆使しての演奏は今も脳裏に焼き付いています。
最後のトゥッティは素晴らしかった。会場が地響きしてました。(笑)
プラボーはるみちゃ〜んなんです。

午後8時過ぎに演奏が終わり、大聖堂前で集合です。
外はまだ明るい。
食事が楽しみですね。あの最初のピール。たまりません。(笑)
クランさんが「あまり宣伝できなかったので客の入りが心配です」といっていたのですが、蓋を開ければそんな心配も吹っ飛んでいましたし、団員も声の疲れもなんのその、良い演奏をしてくれました。
もう、気持ちの良い食事タイムでした。

「レニン」の前牧師婦人のマリアさんも同席。(ここであの「照明」「録音」の話題が復活です(笑))
最初心配だった「ベルリン」での演奏会。
しかし、大成功のうちに終わった演奏会でした。

さて、次回はいよいよシュッツの生誕地での演奏会。それはとんでもなく楽しい演奏会となったのでした・・・・・。

No.562 '04/9/7「「ベルリン大聖堂」での演奏会」終わり