No.594 '05/08/22

怒りの“涙”


沖縄本島と石垣に行ってきました。
今年は忙しく、やっと休みを頂いて行くことができました。

沖縄では短い時間でしたが「沖縄県平和祈念資料館」を再訪してきました。
合唱団代表の飯沼くんが先に「行きたい」、と言ったと記憶しているのですが、私も願っていたものですから即決です。
以前訪れたとき、展示されたものの前で立ちすくみ、衝撃のあまりしばらくは仲間との会話も出来ないでいました。
心疼いた体験です。

親の出身地ということもありますが、やはり日本の歴史の中でも特別の意味を持つ沖縄。
それ以後、私にとっても特別な意味を持つことになりました。
平和が大切なこと、そのために語り伝えていかなければならないこと、命の尊さを識ること、風化という虚しさと闘うためにも、考え続けていかなければなりません。

新しくなった資料館、展示内容も少し変わっていますね。
以前の方がインパクトが強かったように思います。しかし私にとっては充分過ぎる程に心に響いてきました。(涙が止まりませんでした)
その隙間、ギャップを埋めるだけの想像力がこの何年間の間に膨らみ、成長していたようです。(きっと流した涙は自分に対する、人間に対する“怒り”だったと思います)

「資料館」を出て、メンバーと海、崖を望みます。
「平和の火」の前です。

平和の礎

「平和の礎(いしじ)」刻銘碑を見ながらそれぞれに思いを持つ我々。

「平和の礎(いしじ)」刻銘碑

人間って「哀しい」と思う私です。
知らず知らずのうちに命の尊さを薄めていくことのできる生物。
同じ人間を傷つけ、殺し合う。
遠い所の話ではありません。
自分の身近に、足下にそれに通じる話が山とあります。
日常の生活の中にそれらに通じる根っこがあります。
我々の周りに目を配り、よく考え、流されないで「命」の大切さ、重さを示していく、そう決意した再訪でした。



No.594 '05/08/22「怒りの“涙”」終わり